「金儲けの奥義を教えてくれ」
と云う短いメールが来たのが去年2013年の事であった。
あまりにも短い上に (本当にその一文しか書かれてなかった) 無記名であったので、
底辺はそのメールを、記事の傾向に関するリクエストだと思い、何本かマネー系の記事を書いた。
しばらくして、同じメールアドレスから、
「コンサルを名乗ってる癖に、クライアントを無視するのか!?」
と云う、やや強い語調のメールが届いたので、それが相談(or依頼)だった事に気付いた。
底辺がクライアント(仮)氏に出した返答は、
「私がブログで書いている事は奥義的な意味の本質部分についてですし、テクニカルな意味での即効性技術については個々の状況・能力に応じて処方しているので、貴方を知らない今の状況では解法を提示しようがありません。」
である。
この歳になって底辺が学び得た事はまさしくこの回答の通りである。
掘り下げると、
『普遍的なテクニックも無論存在する。 だが、普遍性ある技術はこのIT時代においては逆に陳腐化要因となる。
故に、現代社会では各々の属性に合った戦術を各々が見出さなければならない』
これが底辺の持論である。
例えば、『まとめサイト』がこれだけ乱立しているのも、草創期から大手まとめサイトの高い年収が拡散され続けてきた所為である。
『掲示板をコピーして広告収入を得る』、と云うモデルは恐らく最も収益効率が良く、本来であれば奥義と呼んでも差支えないレベルの戦術である。
だが、あまりにも普遍性が強すぎて参入障壁が絶無に等しいので、開業者が激増し、個々の収益は激減した。
奥義は奥に隠されているからこそ奥義なのであり、広く顕在化してしまった時点で奥義でも何でもなくなる。
そして、ノウハウはネットを介して手軽に販売可能な為、昔なら奥義として秘されていた手法は調べれば誰にでも解かる様になってしまった。
そういう意味では、現代は奥義なき時代であるのだ。
では、現代社会でどうやってライバルに差を付けるかと言えば、市場を細分化するか、自身を何かに特化させるかして不毛な過当競争を避ける以外にいない。
俗に言う、ブルーオーシャン戦略である。
これは表現を替え、実例を挙げ、時には実演をしながら、一貫して弊サイトで主張し続けて来た事である。
と云う趣旨のメッセージをクライアント(仮)氏に送り続けた。
底辺の解説が舌足らずであったのか、相当の往還があったが理解を得る事は出来なかった。
新年に早々に底辺が『金儲けの秘訣』なるタイトルの書籍を発刊したのは、自分なりに回答を突き詰める為でもあった。
ただ、クライアント(仮)氏は、
「どうして私だけに教えてくれないのか! 私から金を取るつもりなのか!?」
と怒ってしまい、連絡を絶ってしまった。
実は、クライアント(仮)氏が、この書籍を読んでも読まなくても構わなかった。
そこはどちらでも良かったのである。
この書籍の発刊こそが、彼の質問への回答であったのだから。
そして、掘り下げの意味も込めて、拙著・『金儲けの秘訣』から引用し、
儲けるコツは、自分で価格を決める事である。
他人(顧客やメーカーや商売敵)が勝手に貴方の商品・サービスに価格を付けてしまえばどうなるか?
貴方は他人の利益の為に働かされる奴隷にされてしまう。
世間を見渡して欲しい。
不本意な価格で仕事を請け負わされている哀れな事業家は居ないだろうか?
貴方はそんな事業者を見て羨ましいとは思わない筈である。
とも加えておく。
底辺は馬鹿げた事 (ラノベ描いたり・BL創作を模索したり) ばかり行っているが、無論これにも多大なメリットがある。
新作、『ラノベクラッシャーゆうすけ』にも作成のメリットは無論あって、底辺の道具の一つとなっている。
これは現代ビジネスの真理だと思うのだが、『万人が簡単にカネを儲ける奥義』は存在しない。
だが、『貴方が簡単にカネを儲ける奥義』なら創り出す事が可能である。
そして、その方法を見出す一番の方法が何でもいいからアウトプットする事である。
市場が単純であった昔であれば、最良・最多のインプットを終えてから満を持して『正答』をアウトプットする事が金儲けの最大の方法であった。
だが、市場が複雑化し、個人の嗜好が細分化した現代では、アウトプットを幾系統も先行させて、その反響の測定結果をインプットする手法をスタートアップの基本に据えるべきである。
無論、貴方の事業のスタートは『貴方の仕事に価格が付いた時/付いた場所』である。
そして、手早く自分自身の価格の付くポイントを発見して、その部分を磨き喧伝すること。
これこそが現代社会における『金儲けの奥義』である。
[subscribe2]
インプットをしてからアウトプットをしたい、と考えてスタートが遅くなるのが私の悪い癖だということが、この記事のお陰で読んで分かりました。
2014年2月9日 11:33 PM | アマカナタ |
アマカナタ様へ
いや、それも悪くはないと思うんです。
ただ、フィードバックを測定可能な手段がこれだけ増えた現代であれば、その部分を有効に活用するべきかなと思った次第です。
例えば、「検索フレーズ解析」なんて、一昔の概念からすれば魔法のようなものですし。
2014年2月10日 11:30 AM | teihen |
と、いいますか、
「クライアントを無視するのか!?」と怒っておいて、
「私から金をとる気なのか!」
とはこれ如何に!?
金を払う気ないなら、クライアントを名乗る資格ないのではと思ってしまうのですが。
2014年2月10日 8:13 PM | 匿名 |
ネタを提供してくれたクライアント(仮)氏に感謝を
2014年2月10日 11:06 PM | 名無し |
まず隗より始めよ。ねぇ。
10前からわかってるつもりですが、なかなかどうしてフットワークは重いまま。
見兼ねて周りが仕事を振るレベルというのはどうなんでしょう?
この鈍足も ゆうすけにクラッシュしてもらいたいもんです。
2014年2月11日 4:16 AM | 1000$ |
8:13様へ
よくある事です。
問題は、私自身が「そこから何を見出せるか」であると考えております。
11:06様へ
機会があれば、もっとクライアント氏と掘り下げた話もしてみたいと思っております。
1000$様へ
でも、ゆうすけ自体が一番駄目な奴ですからね・・・
私も自分で鼻先にニンジンをぶら下げて頑張って走る所存です。
2014年2月11日 2:11 PM | teihen |