人間には個体差がある。
能力のある人間も居れば、能力の乏しい人間も存在する。
学校教育も含めて、この世の全てのマニュアルは大多数の人間をカバーすべく作成されているが、
往々にしてマニュアルは優越者に作成されるており、
平均値を大きく下回る人間や飛び抜けた欠陥を持つ人間までは補完の対象に含まれていない。
先日、一つの質問が寄せられた。
「低属性向けのコンサルをなさっているとのことですが、
低属性とは、一体何を指しているのでしょうか?」
との事である。
【低属性】と云う単語自体が本来存在しない言葉なので、疑念が沸くのも当然であると思う。
尤も、字顔で字句の説明は完了しているので、わざわざ用語説明欄を設けていないだけである。
ライフハックブログで【低属性】と云う言葉が使われた時に、それが何を意味するかなど一目瞭然ではないか。
わざわざ底辺が単語を掘り下げていないと云う事は、『オブラートに包んだ表現である』と云う事である。
このブログには思春期の若者も多く訪れる。
故に、あまり矯激な表現を使いたくないのである。
質問に対しては以下の様に回答した。
公正を期す為にも、回答部分のみを公開する。
以上である。
厭らしいスタンスを取っている自覚もある。
底辺がこの様な考えを持つに至ったのは、出版業への接点が増えて教育関係者との付き合いが増えたからである。
「自分の教えを実践出来ないのは、当人の努力や根性が足りない為である」との考え方をする教育者が意外に多く存在する事に驚いた経緯を加えてもいい。
数度の議論を経て気付いた事であるが、精神論者は皆一様に平等論者であった。
『全ての人間には無限の可能性が秘められていて、努力次第で誰もが金メダルを取れる!』
と云うニュアンスの発言をする者すら存在した。
彼らに共通する特徴として、彼らが恵まれた資質を与えられて生まれ育ってきた点が挙げられる。
大学教授の息子は勉強が出来て当然なのである。
遺伝的に高い知能を受け継いでいる上に、学問の重要性を教わっているのだから。
商売人の息子が起業して成功するのも当然である。
始めから家族が事業運営の意義を理解してくれているのだから。
下町の巨漢が喧嘩が強いのも当たり前である。
遺伝的に闘争向きの肉体を受け継いでいる上に、反社会的行為へのハードルが低い育ち方をしているのだから。
彼らにとっては平等論は耳障りが良い。
自分達の勝利が親の遺産に起因している事実を直視せずに済むからだ。
人間個々の優劣は生まれつき決まっている。
優越者は最適化された遺伝子を持って生まれて、最適化された環境で育てられたが故に優越しているのである。
無論、それらの者が先天的有利を武器に人生を謳歌する事は彼らに保証された特権である。
それを批難するつもりはない。
ただ、恵まれた人間が信じてもいない平等論を盾に恵まれなかった者の失敗や貧窮を糾弾する事は明らかな悪徳である。
「人間は皆腐ったゴミで、自分より小さなゴミを必死で見つけては嘲笑する習慣すら持っている。」
ここらが真理であろうと、底辺は踏んでいる。
無論、ライフハック的には平等論を前提にして優越者を賞賛する事が極めて正しい。
金持ちの機嫌を取る以上の処世術など底辺は知らない。
恵まれなかった者が勝つには、一秒でも早く「人間が平等ではない」と云う事実に気付く事である。
そして、通常の手法で通常の人々と競っても絶対に勝てない事実を自覚する事である。
まともな努力が報われるのは、平均値に達している者だけである。
故に、平均以下の人間は正攻法で戦わずに済む方法だけを模索する事である。
世間一般のマニュアルが自分に適応されない事さえ知っていれば、資質の足りない者でも何とでもなる。
「低属性コンサル」はそんな発想に基づき掲げた看板である。
[subscribe2]
低属性って起業に関してのコンサルなので銀行から融資が受けられない層だと思っていました。
その基準だと公務員だとか大企業勤務は給料安くても低属性ではないとなってしまうのですが。
底辺氏の場合、社会的地位というより、個人の能力とか見た目なんかを包括した意味だったのですね。
2014年5月11日 8:42 PM | 匿名 |
低属性へのコンサルとそれ以外のコンサルの結果や、目標、実際の成功率の違いなど、
具体的に比較するとどうなっているんだろうと興味がわきました。
2014年5月11日 9:02 PM | 匿名 |
低属性の人の中には正攻法への憧れから奇策に走れない人がいるんじゃないですかね?傲慢かもしれませんが、私の知り合いは苦手分野で成功確率の低い挑戦に固執して時間と資源を無駄にしているように見えました。まともな努力は周囲も温かい目で見てくれますからね。正攻法を捨てるなら孤独を楽しまないと続きませんね。
2014年5月11日 9:32 PM | うぼぁ |
正攻法での失敗を、身にしみて感じています。
自分は底辺氏のおっしゃる低属性ではないかもしれませんが、正攻法で成功に至ったことはありません。
京大生に対してさえゲリラとして戦わねばならない時代だと、瀧本哲史氏がおっしゃっていたのを覚えています。ましてや我々では、非常に難しい闘いとなってきましたね。
ゆえに、御ブログにはいつもお世話になっています。
2014年5月12日 12:00 AM | 東雲 |
8:42の方
容姿が美しいと銀行からの融資すら受けやすくなるようですよ。
(もちろん不細工だとその逆)
http://blogs.bizmakoto.jp/creiajp/entry/3527.html
2014年5月12日 11:47 AM | 匿名 |
8:42様へ
極めて漠然とした単語ですが、意図が明快に伝わるとは思ったのです。
あまり耳障りの良い言葉ではないのは重々承知なのですが。
9:02様へ
成功へ至る道は千差万別なので、属性云々は成功率とは関係ありません。
ただ、「自分は劣っている」と明言出来るだけの強さを持っている方は、向上が早い事は事実です。
うぼぁ様へ
「実力以上のプライドを持っている」と云うのは人類全体に共通する通弊だと思います。
己の愚をどこまで認められるか?
最近は、これだけが成否を分けているのではないかと考えるようになりました。
東雲様へ
もしもお役に立てているのだとすればこんなに嬉しい事はないです。
機会があればゲリラ戦ビジネスのエントリーも書いてみます
11:47様へ
そうなんです。
世のライフハック本はその大半が個々の肉体の美醜や強弱を無視して書かれております。
故に、私のコンサルティングはそこらの壁を補う事を念頭に置いています。
しかし美人は得ですよね。
2014年5月12日 12:47 PM | teihen |
某細胞で話題になった方も不細工だったらあんなにコストパフォーマンスのいい人生にはならなかったでしょうね。ただそういう人ですら無自覚な万能感を持つと身を滅ぼすみたいですね。自分の愚を認めることの大切さを痛感させられます。
2014年5月12日 10:04 PM | 匿名 |
10:04様へ
誰もが某細胞女史くらいのスタート地点に恵まれれば良いのですが・・・
難しいですよね。
2014年5月13日 3:42 PM | teihen |
人の行く、道の裏山に花がある。とはよくいったものですね。
身の丈を知り、戦略を立て、こなすことが肝要かと。
2014年5月13日 8:25 PM | 1000$ |
お返事、ありがとうございました。
一度ご相談しようと思ってメール認めているものの、自身の状況や今後の方針など
まとめるのに少し時間がかかりそうです。
もし記事のリクエスト受けていただけるのなら、
「低属性じゃない人間だけど優等種に生まれられなかった中途半端な人間のためのゲリラ戦ビジネス」
がうれしいなと思います。
2014年5月14日 10:41 PM | 東雲 |
ふと思ったのですが底辺氏のライフハック術は優秀な人も使用可能なんでしょうか?
2014年5月14日 11:26 PM | 匿名 |
1000$様へ
最近は不況なのか裏山も混雑している観があります。
あまり好ましい風潮ではないですね。
東雲様へ
これはあくまで私見ですが、ゲリラとして参戦する為の唯一の条件が『己の無力さを自覚すること』だと思います。
中途半端を自覚されている方は、正規兵として名乗りを挙げるか、ゲリラとして潜るかを決める作業の方を優先するべきではないでしょうか?
私は、優っていなければ全くの劣等であると考えて動いております
11:26様へ
相談に来られる方はみな優秀な方ばかりだであると日々感じておりますよ。
ただ、世間が相談者の皆様の長所美点を拾い上げてくれなかっただけですので。
2014年5月15日 1:17 AM | teihen |
戦争が弱い国は外交はうまいっていう話をテレビで聞きいたことあるね。北朝鮮を例にあげるけど、奴らは紛れもなく弱小国で、まともにアメリカと闘ったら半日もしないうちに焦土と化すらしいね。だから彼らは虚勢を張っちゃってるけど、ちゃんと自分たちがアメリカとは違う弱者だというのをわきまえて、弱者が弱者なりに生き残るための術を必死にあみだしてるね。昨今は空回りしてるように見えるけど、奴らの外交手話はまだまだ憎たらしい程狡賢い。
2014年5月15日 10:44 PM | あ |
外交手腕の間違いです。すいません。
2014年5月15日 10:47 PM | あ |
お返事ありがとうございます。
無力の自覚が、正規ルートを外れた道への推進力となる…のですよね。。
その気持ちは例外なく辿っておりますが、今回いただいた「正規軍orゲリラ」に関しては、一番痛いところを突かれたなという気持ちです。
その件について自身でまとめられない内は、底辺様にご相談するのはまだ早いかと思いますのでやはり一旦自粛します。
不躾で恐縮ですが、もしよろしければ考えをまとめる参考にと思いますので、メルマガのバックナンバーをお送りいただくことは可能でしょうか?
無理でしたら構いません。どうぞ、よろしくお願いいたします。
2014年5月15日 11:02 PM | 東雲 |
低属性であることは十二分に認めていても、無力すぎてゲリラで生き残れる自信がない場合はどうすれば。。。
ゲリラ戦する場合も、創造性(←底辺さんこの能力高いでしょ?)とか体力とか危機回避能力とか要ると思うんですよね。
詐欺に合って借金とか負っても困りますし。
でも底辺さんは、本当に困って自殺や強盗殺人する同僚を目の当たりにしてるくらいだから、
「正攻法を捨てることによる不利益(正攻法だと周囲の受けが良く援助がもらえやすい状況を捨てる)」
と
「ゲリラ戦のリスク」を天秤にかけて迷うくらいなら、
はじめからその人はたいして困ってない、ってお考えなのかな。
正攻法の社会のヒエラルキーの中の奴隷身分でも、とりあえず餌はもらえているから、その状況を自分から選んでいるんだと。
だから、
「正攻法(の中の低身分に甘んじることも含め)」、
か
「ゲリラ」
かの二者択一しかない、
と。
美味しいとこ取りは、
なかなかできないってことなのかなと。
ただ、妻子持ちの人なんかは余計に、ゲリラ戦をするには慎重になるのもわかりますしね。。。
それとも、「ゲリラ戦」っていうのは、
生活の糧としてひとまず安月給でも周囲が「堅気」と認める職業に勤めながら、そこでの上昇を目指さず、
余暇で下手の横好きのようにいろんなことに手を出して、
レベル1マスターになることを目指すようなやり方も含めるんですかね?
2014年5月16日 9:21 PM | 匿名 |
ってここまで書いてて思ったんですけど、
底辺さんはその豊富な経験に加えて創造性が高いから、
コンサルタントをしてるんですよね。
低俗性の人がビジネスを始めるときの、「創造性の不足」を補ってるのかな、と。
だとしたら、やっぱり貴重な存在だ。
2014年5月16日 9:54 PM | 匿名 |
あ様へ
金王朝などは典型的な部分特化戦略ですからね。
長期的に見てそれが賢明なのか否かは置いておいて、出来る範囲で一番周囲にタカれる戦術を局面局面でとってます。
中国人からあそこまで搾取してるのって、世界でも彼ら位にものですよ。
東雲様へ
メルマガの件了解しました。
メールフォームからその旨を送って下されば、指定のアドレスに送付する事を約束します。
9:21・9:54様へ
ゲリラ村の情報屋なり修理屋になることです。
自分の弱さを自覚したならば、次は上がる土俵のレベルを自分の勝てるレベルまで落とす事です。
極端な話、子供相撲でしか勝てない人間は臆面なく子供を倒して勝利経験を積むしかないので。
【ゲリラ戦】は正攻法以外で自分が生き残る戦い方を指す言葉ですので、
レベル1マスターの道が自分にとって楽ならばそうするべきですし、
ニッチ特化が楽ならばそうするべきなのです。
大切な事は貴方がどう世界と渡り合うかであって、世界が貴方の生き方をどのような言葉で定義付けているかはあまり関係のない事です。
御健闘を祈ります。
2014年5月17日 3:15 PM | teihen |
底辺様
ご快諾いただき、ありがとうございます。。
メール送信させていただきましたので、ご確認ください。
2014年5月18日 5:26 PM | 東雲 |