ニートが一発逆転する方法 - 無限の地平はみな底辺

ニートが一発逆転する方法

2014.2.17|ライフハック 人生

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世界はニートが創っている。

故に、ニートである事を引け目に感じる事も無ければ、嘆く必要も無い。

(無論、胸を張る程のものでもないが。)

先日、相談がてらに記事に対するリクエストがあった。

 

うまくいかない人ってうまくやろう自分が不得意なことに(特に世間では当たり前のこと)必死になりすぎて空回りになって無気力になってる人が多いと思います。

実際私は引きこもりだったからわかるんですが、そういう人たち(私も含め)のアドバイスになるものはないでしょうか?

ニートがダンピング的手法で一発逆転させる記事がありましたが、

もう1度そのようなものを底辺さんの著述している傍ら鼻くそほじりながら適当でもいいので書いていただけないでしょうか?

 

 

それでは、早速この質問への回答から書き記していく。

>うまくいかない人って

 

空回りしている上手く行ってない人へ

 

結論から言うと、人間の基礎スペックに大した違いはない(虎や鯨の様な優等種から見れば人間などは等しくゴミである)が、人間社会において発揮されるアウトプット能力に関しては個々によって天地の差が出る。

高レベルのアウトプット能力を発揮している人間は、殆どの場合何代もの蓄積の結果として社会への高いアウトプット能力を備えるに至っているからである。

問題は、蓄積の恩恵も受けていない人間が、自分を家系の蓄積を保有している者と対等な存在か何かと錯覚して、同じ事が出来ると云う事実誤認に基づいて優者に対抗する愚にある。

代々、中卒の家系に生まれた人間が、学者の家系の結晶に対して学問が劣る事を嘆いたり、

都市化して数百年の家系に生まれた人間が、僻地人に対して野性が欠如する事に劣等感を感じたりする事自体がナンセンスなのである。

 

「うまくいかない」のは当たり前である。

「自然に上手く行かない」貴方の家系は貴方に準備を注ぎ込んで来なかっただけの話なのである。

貴方が知らないだけで、「自然に上手く行っている」家系は何代・何十代掛けて家風と遺伝子を世界に最適化させて勝負を掛けている。

(最適化の恩恵を受けている本人すら無自覚なケースが大半であろうが・・・)

貴方は上手く行く事を心掛ける必要はない。

貴方の代を凌ぎ切る事だけに注力すればすれば良い。

花を自分の代で咲かさなくてはならない、と云う脅迫観念があるから人間は空回りして無用の消耗をする。

 

「自然に上手く行っていない」人間は自身が芽の出る前の種である事を知ってさえいれば良い。

種はただ堅い殻で身を護り、最小限の大きさに身を縮めて時間を待てば良い。

個人主義と云う名の資本主義社会プロパガンダに騙されて良いのは個人スペックに恵まれた者だけである。

そうでない者は、家族・親族を大切にし、地域に無難に溶け込んで自身の人生をやり過ごすべきである。

我々人類の先祖の大多数はそうやって生き抜いてきた。

即ち、この戦法が最も正しく、最も普遍性があるのである。

 

花は蕾からしか咲かない。

種から絶対に花は咲かない。

種が蕾を羨んだり引け目を感じるのは実に下らない事である。

貴方が咲けないのなら、それはたまたま貴方が蕾として生を受けなかったと云うだけの話である。

恥ずるべきは咲けない事ではない。

自身が咲かない構造である事実を知らなかった事こそを大きく恥ずるべきなのである。

 

何度でも言おう。

種は咲かない。

隣に満開の花弁が存在したとすれば、それはたまたま蕾として生を受けた者に過ぎないのである。

 

 

ニートが一発逆転する方法は存在

 

いきなり核心を明かしてしまえば、ニートが一発逆転する方法は存在しない。

ニートと云うのは、

「専攻を持たない大学生」

の様な存在である。

単なるモラトリアムなのである。

大学生と違って期限設定が存在しないので、勝手に焦燥感に負けて心身のバランスを崩す者が多い。

これは極めて愚かしい事である。

 

ニート期間は、そのまま人生の助走期間に過ぎないので準備や悪謀に専心すれば良いだけである。

現に、貴方がゴミ漁りや強盗殺人をせずとも生き延びていると云う事は、貴方が生存に対して余力を持っている証拠なのである。

(マニラやサンパウロやムンバイのスラムに生まれなかった事が貴方の掛け替えのない財産である。 感謝せよとは言わないが、せめて自身のアドバンテージ位は自覚するべきではないだろうか?)

故に貴方は逆転出来ないのではなく、「現時点で勝っている」と云う事実を認識出来ていないだけなのだ。

人間の社会における勝利条件は、生存の為の勤労時間を極限まで圧縮した上で、労力を蓄積と未来開拓に振り分ける事である。

ニートは勝利条件の半分を既に達成し終わっている勝者なのである。

にも関わらず、勝利の自覚がないから無駄な心労を負債として背負込んで自損してしまう。

底辺はコンサルとしてそれなりの実績も積んできて、こと助言能力に関しては客観的評価(カネ、しかも後払いのカネ)にも恵まれて始めたが、

助言の専門家である底辺ですら、「勝者が逆転勝ちする方法」だけは助言のしようがない。

大逃げをしている最中の騎手に「今から追い上げて逆転するにはどうすればいいか?」と聞かれても答えようがない。

逃げ中の逃げ馬に追い方を教えれば潰れるに決まっているではないか。

 

ニートが知るべき事は勝利の確定方法である。

働かずに済むなら一生働かずに済む方法を模索するべきであるし、余力があるなら子孫の代まで配慮をするべきなのである。

 

 

世界はニートが創った

 

ひどく大雑把な話をする。

 

新井白石も由井正雪も平賀源内も山鹿素行も青木昆陽も荻生徂徠も近松門左衛門も、元は浪人である。

みな、素材は悪くなかったが人余りの江戸期に生を受けた為に浪人の境遇に居た。

彼らの共通項として、役目に忙殺される立場では無かったので自身の専攻を伸ばす事が出来た、と云う点が挙げられる。

浪人は俸禄を得る事が出来なかった為に裕福な暮らしをする事は出来なかったが、

彼らの中の成功者は学者や用心棒や仕法家(フリーの財政家)として、名を挙げたり高禄を得る事に成功した。

「学者と用心棒では全く別物ではないか?」と仰られる方もおられるかも知れない。

だが、両者は一定の技能習熟期間があった方がブランド力が高まると云うメリットが共通点として挙げられる。

(江戸期は戦乱が乏しかった為に、世界的にポピュラーな職業である傭兵業を実施で習熟する機会が乏しかった。)

浪人身分と云う財産を持っていた者は、生命維持の猶予期間を利用して何かの分野に熟達し、専門家として社会の隙間を埋めた。

(後進地帯の農奴に生まれた者にとっては、その道は極めて困難だった。 ここで名指しはしないが、社会変革やその為の修練に対して冷淡な地域は江戸期に後進的統治が行われていた地域と重複する。)

その隙間が社会の需要と合致していたり公権力と近ければ家禄や名声を獲得出来て、それは次代に対しての大きな有形・無形の蓄積となった。

無論、名立たる聖人・碩学が底辺の様な邪悪な魂胆で道を立てた訳でもないだろう。

「拙者、世間受けする分野でブランディングして御公儀に喰い込むでゴザルよ!」

などと明確に意識していた者も居るかも知れないが、タテマエ社会の江戸時代にそれを公言する莫迦では目論見を成功させる事は出来なかっただろう。

多くの場合、正答は暗黙の無意識が導き出し、それが正答であるが故に絶対に公言されないものである。

 

要は、人余り時代の余り物人間は、バブル期の人間を参考にする愚を犯さずに、

同じく人余りの江戸期の余り物の成功例を踏襲する方が賢い。

そのモラトリアムを習熟期間の必要な技能・学芸の修得に費やし、

既存組織の構成員を狙うのではなく(正規のコースを辿った者に絶対に勝てないので)外付けの補助装置として社会参画を狙う方が圧倒的に効率が良い。

それがニートと云う財産に恵まれた者の正しい勝ち逃げ方である。

 

 

以上を以て、質問に対する回答としたい。

補足を望む方には個別に相談を受け付ける。

徂徠豆腐くらいなら振る舞っても良いとは考えている。

 

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コメント一覧
  • 直系ではないけど、一応母方が新井白石の血を引いているらしい私ですが、(間に不貞の女性がいなければですが)
    詳しいことは知りませんが新井さん家も明治維新の頃にはすっかり力をなくしていたようです。

    白石じいさんの血を引く母方の親戚は、たいして教育にコストをかけなくても学校の成績はよい人が少なくなく、
    親戚に学校の先生や公務員とかはいますけど、(←私の父親が妻の親戚に対してコンプレックスをもっていたのを中学生の私の前で愚痴っています。)母親は親の反対を軽く押しきり父親と恋愛結婚したけど、(父親は団塊世代だけど大卒後長らくフリーターをしてて、母と結婚するために就職した人だったので私の祖母は心配していた。)

    結局、二十歳の頃の私の収入を見込んで熟年離婚しました。

    生活のために働かなきゃいけなかった。
    メンヘルで心療内科いきながら毎日辛い仕事してた。

    今は結婚もして、職場環境的にも若い頃より恵まれてる。

    やっと、「生活のために心をすり減らさない生活」が手に入った。

    ニートが「一発逆転」って何なんでしょうね?
    まず、ニートで生きていけることが恵まれてるじゃない。底辺さんの言う通りで。
    私には望んでもそれはできなかった。私の親にもね。
    働かなくても生きていけるなんてうらやましい。
    社会的な幸せを求めるなら自分の代のことであっても「積み重ね」が必要でしょう?
    ニートといっても、訳ありでろくな仕事がなく、日雇いの肉体労働で生活がいっぱいいっぱいなひとが「一発逆転」を狙うならまだわかるけども。

    ワープアが一発逆転したいのはわかる。


    2014年2月17日 9:44 PM | 匿名 |

  • あい変わらず底辺君は厳しいな。
    俺は色々ブログを読んでるけど本質を分析する能力は底辺君が一番だと思う。
    種は咲かないなんて惨い発言だけど救いにもとれるわな。


    2014年2月17日 9:59 PM | 通りすがり |

  • 1ですけど、ニートで余暇があることって本当に財産ですよね。
    ハリーポッターの作者の女性も、離婚後に母子家庭の生活保護をもらいながら、ハリポタ小説書いてて、今があるんでしょう?

    ハリポタについては、私もあまり詳しくはないんですけど、
    「シンデレラ願望がつよい(ハリー=僕は親戚の家で邪魔にされてるみじめな少年だけど、実は魔法の国の勇者両親から生まれたサラブレッドなんだぜ)」とか、
    卑屈根性がそこらかしこに散りばめられてるとか言われてはいますけど。

    魔法の国のエリートの息子のマルフォイがとりまきと一緒にやたらと高飛車で、
    ハリーにやたらと対抗意識燃やしたり、
    魔法使いの家系に生まれてないけど、少々の才能に多大な努力をする秀才タイプのハーマイオニを「マグルめ(=魔法使いじゃない人のこと)」と馬鹿にしたり。

    他にも卑屈要素があり、ハリポタは「健全な精神の育成を妨げる」と青少年に読むことを推奨しない国もあるとか言いますが。。。

    それでも、コツコツと小説をかいたことは積み重ねだし、著者も以前は教師などで働いていて、苦労もしたし人生経験があるからできあがった作品だとは思います。

    人生経験の積み重ねに余暇が加われば、最強かな、と思います


    2014年2月17日 10:41 PM | 匿名 |

  • 底辺節が健在でよかったよ。ラノベとか漫画がおおかったから路線変更したのかと思って不安だったから


    2014年2月17日 11:52 PM | 匿名 |

  • 拙者も今食い込んでる組織に合わせてブランディングし、なんとか補助装置として生き残るよう立ち回るでござるよ。


    2014年2月18日 1:04 AM | 1000$ |

  • 「外付けの補助装置」
    こういう表現ががさらっと出て来るこのブログ好き
    実は世の中の企業の大半は補助装置っぽい存在だと思う
    一発逆転狙う人は主役になりたがるけど、そんな必要は無いんだと考えると道が開けてくような気がするね


    2014年2月18日 8:45 AM | 匿名 |

  • ところでタイトル絵は平賀源内?


    2014年2月18日 10:01 AM | 匿名 |

  • ここまで徹底した考え方はいいよな


    2014年2月18日 10:57 AM | 匿名 |

  • 人はみな自分の目線でしか物事を測れないから自分を誤認識しやすい(ノω=`)
    孫子も言っている通り自分を知ることがまず第一歩なんだろう(´=ω=`)


    2014年2月18日 12:51 PM | 義龍 |

  • >徂徠豆腐くらいなら振る舞っても良いとは考えている。

    底辺氏のこの優しさが好きだ


    2014年2月18日 1:17 PM | 匿名 |

  • この記事が今まで一番良かったです


    2014年2月18日 5:29 PM | 匿名 |

  • ニートは最低賃金でも暮らしていけるような生活術を暇な時間に身につけておけば精神的に楽になると思うんだ。


    2014年2月18日 7:58 PM | 匿名 |

  • 9:44様へ

    新井白石は失脚後の政敵からの冷遇が強烈だったので、維新前には新井家に力はなかったと思います。
    (但し、新井自身も権力を握っていた時は政敵に容赦なかった)
    余暇をどう活かせるかが、家運を左右するポイントのようですね。
    貴方のハリーポッターに関する書き込みを見て、再認識しました。



    通りすがり様へ

    無意味な「一代での成功」に対する強迫観念を薄れさす事が出来ればと考えて書いておりました。



    11:52様へ

    現代日本の困窮層が緊急避難的にラノベ執筆しているので、これを改革する為には自分もラノベを書かざるを得ないのです。



    1000$様へ

    いつか老中にまで出世する事を祈っております。



    8:45様へ

    仰る通りです。
    主役になる事への強迫観念さえなければ、快適に生きる事が出来るのですがね



    10:01様へ

    ええ、源内です。
    讃岐人特有の癖のありそうな雰囲気が私は好きです。



    10:57様へ

    ありがとうございます。
    ただ、奇矯なだけですが。



    義龍様へ

    全くです。
    私も筆を置き、己を鑑みる作業に戻ります。



    1:17様へ

    或いはそれは優しさではなく、落語と同じ終幕を狙っての言動かも知れませんよ。
    他者の甘言を見た時は、必ず裏を探る癖を付けて下さい。



    5:29様へ

    ありがとうございます。
    10年後も同じ事を言われてしまうかも知れませんが・・・


    7:58様へ

    私は最近、光合成出来る様になりましたよー♪


    2014年2月19日 11:34 AM | teihen |

  • 宮本武蔵とか坂本竜馬も今の言い方ならニートだよなw


    2014年4月14日 2:04 PM | shinkai |

  • ニートが一番賢かったりする。


    2019年3月6日 6:02 PM | 桃山伊佐 |

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