これからの時代の勝ち組と負け組について - 無限の地平はみな底辺

これからの時代の勝ち組と負け組について

2013.6.9|ビジネス ライフハック 人生 起業

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昔は優秀な人間が起業して会社を作った。

故に、優秀な人間がそうでない人間を「雇用」と云う形で管理した。

 

 

今、優秀な人間は人を雇わなくなった。

(ネットインフラと外注システムの洗練化によるものである)

彼らは優秀なので当然自分のビジネスを保有するのだが、

優秀なので、他人を雇用せずに儲けるシステムを構築してしまう。

 

結果、社会はスタンドアローンの優秀組と、

二線級の経営者・従業員に分化してしまった。

 

 

底辺の知人はかつて100人以上の人間を雇用して事業を営んでいたのだが、

「割に合わないので他人を雇うビジネスを再開する意思はない。」

との事だった。

彼は優秀な男なので、今は独りでパソコンを弄って独りで稼ぎ始めている。

そして手の回らない部分は、付き合いのある人間に案件毎に外注している。

(有難い事に底辺にも仕事を振ってくれている)

 

 

このミクロなケースの勝ち組・負け組と云うのは誰だろうか?

勝ち組は独りで仕事を始めた彼だろう。

「雇用」と云う負債を全て清算する事に成功したのだから。

負け組とは、現在彼がやっている仕事を他人を雇って遂行している者と、

昔の彼であれば、雇っていてくれたであろう人々か・・・

 

 

このケースは一例に過ぎず、

底辺の周囲の「出来る人間」は全てスタンドアローンで稼いで、誰にも雇われず誰も雇わずに快適に日々を過ごしている。

更には、その人種のみでグループを作って仕事や情報を回し合っている。

 

 

これは何を意味するかと言えば、

社会の対立軸が労使の関係ではなく、

旧来の雇用関係に煩わされている人とそうでない人へとシフトしつつある、

と云う事である。

 

 

10人で10匹の獲物を獲るグループが公平に獲物を分配すれば、普通は一人1匹の分け前にありつける。

だが、リーダーがメンバーに1匹分の分け前も与えなければどうなるか?

もしも無能なメンバーがリーダーの戦果に便乗して頭数割の分け前を要求すればどうなるか?

才覚のある人間は一人で狩りに出るようになるのだ。

結果、狩猟グループのリーダーにもメンバーにも、一人で狩りを遂行する能力のある者が減ってしまった。

当然、どこのグループも猟果は散々である。

 

 

狩猟グループを会社に、メンバーを従業員に置き換えれば、

「何故、多くの日本企業が衰退してブラック化しているのか?」

の答えが出る。

昔であれば一人でグループを養っていた優秀な人材が、雇うことも雇われる事もなくなったからだ。

残った二流の人材のみで仕事をしているのだから、上手く行く筈もない。

当然、会社の成績は上がらないし、雰囲気も悪化するだろう。

 

 

この傾向はますます顕著になる。

これから社会人になる若者に対して、あまりにも既存組織が醜態を見せすぎているからだ。

若者は、心底既存組織を軽蔑しているし嫌悪しているし恐懼している。

意識の高い若者であればある程、雇用関係を忌避するだろう。

 

 

これが今の日本で起こっている現象である。

先進国同士なら他国も似た様なものだろう。

条件が等しければ、黄色い猿の群れで発生した現象は白い猿の群れでも発生する。

 

 

このエントリーを読んでいる貴方に対して、

「だから~せよ!」

と何かを呼び掛ける意思はない。

 

ただ、世界はこの流れで動いているので、

従業員や経営者に対して憤懣があったとしても、

愚痴を溢して終わるのではなく、

 自分が納得いく仕事相手は既にその土俵に存在しない事を念頭に置いて改善案を練って欲しい。

 

 

そして多極化したこの世界で、勝敗基準を探している貴方にアドバイスを贈らせて頂くと。

雇用関係と無縁の場所で自分のビジネスを持てる者こそが今後の勝ち組であり、

恋人でもない赤の他人と雇用関係に束縛されあって、緊張と猜疑の中で生活を強いられる者がこれからの負け組である。

 

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コメント一覧
  • やっぱしPCの普及だよね。
    5人でやってたのが1人で出来るようになってもう戻れない。楽過ぎて。


    2013年6月9日 3:54 PM | 匿名 |

  • なるほど、「雇うな・雇われるな」「自分のビジネスを持て」は底辺氏の以前よりの持論だが、
    企業の衰退とブラック化の原因分析にもなっているのだな


    2013年6月9日 5:49 PM | 匿名 |

  • そんなにブラック化してるの?昔の労働争議とかはあったわけでしょ?


    2013年6月9日 6:42 PM | 匿名 |

  • 雇われの人は、仲間内で自分の職場の愚痴や不平を言って
    「みんなもそうなんだ、じゃあ自分もがんばろう」って思う人が大半な気がする。
    現状を変えよう、自分のビジネスを探して独立しようって人に会ったことない。
    だから会社がブラックであろうと問題提起する人がおらず、ブラック企業が存続できてしまうんだろうなあ。


    2013年6月9日 7:15 PM | 匿名 |

  • 労働争議が起こせるんなら、その会社はブラックではないね


    2013年6月9日 7:22 PM | 匿名 |

  • 参考になった。


    2013年6月10日 8:33 PM | 未熟者 |

  • 今まではこれを、持ちつ持たれつ
    と表現していたのですね
    ただ立ち回りの上手い人間相手にしたら
    結局損する側にしかまわれないのが現実なので
    スタンドアロン化した方が
    とりあえず損はしないということでしょうか?
    逆に考えると
    資金も技術も人材も何もなくても
    詐術紛いの口先でデカい顔できる?
    うーん、米中韓のビジネスマン思い浮かべます^_^
    まぁ、そんなことできる人が底辺さんのとこにはこないですよね


    2018年2月5日 9:41 AM | 黄龍 |

  • 黄龍様へ

    「一人で誰からも搾取せずに生きれる人間」とは、成果物を生み出す能力のある人です。
    昔は成果物の創造に人手が必要だったのです。
    ですが、彼らにもう人手はいらなくなったのです。

    彼らと競合するのではなく、補完することを心掛けて下さい。


    2018年2月5日 3:10 PM | teihen |

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