結論を先に書く。
【平凡な人間がこれから生き残る方法】は下記の通りである。
1、まず【アウトプットの為の器具】を確保する。
2、【作業場所】を確保する。
3、【作業時間】を確保する。
読んでいてアホらしく感じたと思うが、本当にこれだけである。
逆に言えば、ただこれだけの要件を満たしていない為に、その労力・資質に関わらず貧窮している方が非常に多い。
この3条件を満たさない。
要するに【資本】を持たない無産階級(プロレタリアート)である。
※ちなみに対義概念は言うまでもなく資本家階級(ブルジョワジー)
故に、その誠実な努力にも関わらずリターンが乏しい。
要は今回のエントリーは、「無産階級からの脱却を図りましょう」、と云う趣旨である。
普通人が成功する為の手法については何度か語って来た。
過去のエントリーに触れると、以下の通りである。
例えば
普通の人が成功する方法 ~【プロパガンダ耐性】が明暗を分けている~
では、「あなたから搾取するために作られた社会通念に騙されない事」が大切だと書いた。
今、貧窮にあえいでいる人に対しては、
において、その窮状が貧困プログラム(底辺の造語で恐縮だが)でに起因すると解説した。
の中では「自分の人脈と自分のビジネスを持つ事。 それだけが底辺を抜け出す方法である。」と断言した。
無論、この考えは今も変わらない。
そして、その個人起業については下記エントリー
で具体的なビジネス選定方法について語った。
以上がおさらいである。
これらのエントリーを踏まえた上で、「平凡人がこれから生き残る方法」を提示してみる。
初歩的な事から解説していくが、馬鹿にせず真面目に読んで欲しい。
人間の資質や才能を顕在化させるには、その為の器具が必要になる。
例えば、本邦の出世頭である山県有朋は低い生まれから這い上がるために、槍術と和歌を熱心に学んだ。
槍は身体能力と戦闘適性をアピール可能な器具であり、筆は知能水準と古典教養をアピール可能な器具である。
これがアウトプットの為の道具である。
よく若きギタリストを軽侮する者が居るが、あれは的外れな評価である。
生殖価値の高い時期に、その指標の一つである音楽能力をアピールする為の器具の修得に励むのは正しい。
極めて正しい。
ちなみに、社会がその正しさを適切に評価しない理由は、他人(社会内競合者)の生殖を助けることにさしたるメリットがないからである。
兎も角、自分の適性や長所を具現化させる器具は人生の早い段階で発見しなければならない。
世界には多くの道具がある。
その全ては、あなたの資質を顕在化させる為に存在する。
底辺は、あなたが幾つの器具を保有し、そのうちの幾つを使いこなしているかは知らない。
知っているのは、その重要性だけである。
ミシンが近代女性に生活手段と生産力を与えたように。
ピストルが戦士階級外に武力を与えたように。
スマートホンが全ての人民に放送権を付与したように。
全ての器具には歴史的意義と未来改変性が込められている。
あなたが現在の境遇から脱出する為には、まずはその手に●●を持たねばならない。
「手に職を付けろ」などと云う陳腐論を語るつもりはない。
職などは、所詮器具やノウハウの従属物だからである。
(人間が願うほど、人間個々に価値はない。)
手にすべきは、「単独で価値創造可能な機材」である。
※どれだけ技術を持っていても、自前でアウトプット出来ないのであれば、それはあなたの財産ではない。
自分の利益になりそうな道具を見つけ出しては習熟していって欲しい。
ちなみに、ネトゲを嗜む人間には、「あなたはどの武器の習熟度を上げて来たのですか?」と底辺は尋ねる。
そうすると話が非常にスムーズになる。
しつこいようだが繰り返す。
自身の才覚・適性を顕在化する為の器具を一種類でも多く確保して習熟して欲しい。
「手に職を付けろ」とか「職能を身に付けろ」と云った話ではない。
あなたが「所有権も含めて所有するアウトプット器具」の扱に習熟せよ、という趣旨である。
(当然、器具毎にリターンの大小や種類は異なる)
これに成功した段階で、あなたの問題の多くは解決しているだろう。
以下は蛇足。
足を足し続けていれば、いつしか蛇が龍になれると信じる者だけが読み進めれば良い。
折角前項で触れたのだからギタリストを例に挙げよう。
ギタリストがギターに習熟する事は素晴らしい事だと思う。
出演料やガールハントの成功率が上がるかも知れない。
(底辺の父親はかろうじて後者に成功した。)
ギターが上達して来たら、次は簡易防音室を準備するなどの「自分のスキルを十二分に生かすための環境作り」の段階に入るべきである。
底辺は自前のスタジオを持たない音楽家や、自前の収録環境を持たない声優を多く見てきた。
駆け出しのうちはまだ許される。
だが、中堅のキャリアを持つにも関わらず、その状態を改善しないのは窮乏への道である。
話を整理する。
器具の習熟度がリターンを得られるレベルになってくれば、次は作業場所の確保・整備に勤しんで欲しい。
底辺は「場」を持たないと云うだけの理由で不当な扱いを受けている名人を多く見てきたので、この問題には敏感である。
自分の「場」で生み出されたアウトプット成果は自分の物であるが、他人の「場」を借りた場合その所有権は大幅に奪われる。
この場合の「場」とはラボでもアトリエでもショップでもブースでもステージでも無形の資格・法人でも何でもいい。
どんなに微細で貧相でも構わないので、自分の「場」を確保する事を意識して欲しい。
最終的にあなたは、自分の農地・自分の不動産・自分の倉庫・自分の研究室・自分の書斎・自分の店舗を確保して欲しい。
今、他人の田地を耕しているのであれば尚更である。
「あなたの作業を邪魔しているのは大抵あなたである。」
この前提を踏まえた上で解説を始める。
ある程度自分の分野に熟達してきたら、「その分野で裕福に食べて行くための必要時間」が算出出来るようになる。
(この段階が、人生の好転タイミングだと思う)
その時間を確保することを最優先して欲しい。
「その時間」と言っても漠然とし過ぎていて実感が沸かないと思う。
掘り下げておく。
その時間とは「最小業務の完結に必要な時間」を指す。
ついでなので、これもギターで例える。
ギタリストが技能をマネタイズする為の業務は幾つか存在する。
音楽教室で生徒に教えたり、ライブハウスに出演したり、自作CDをイベントブースで売ったりetc
その「数々の業務の中で費やす時間が最も少ない業務」、それが「最小業務」である。
(念を押しておくが、そんな経済用語は多分存在しない。)
もしも、マネタイズ可能業務の中で「自己PRの為のカバーソング音源を制作すること」が最も費やす時間が短く、30分で1作業が完了可能な場合。
最初は、その為の30分を確保する事だけに専心して欲しい。
要するに、基盤を整える為には最小単位の仕事を着実にこなす癖を付けなければならない、と云うことである。
(たったの30分を自分の為に費やせない人間は、獲得した自由も結局は浪費する。)
多くの事業者が時間をどぶに捨てているのは、業務毎の時間コストを把握出来ていないからである。
逆に優秀な事業者は、自身の業務に掛かる時間的・金銭的コストを全て把握している。
せめて、一番短時間で完遂可能な作業位は自分でコントロールするべきである、と底辺は考えている。
ともあれ、最初は自身の特性を顕在化させる為の器具を揃えて欲しい。
今、埋没している方や窮状に喘いでいる方は、無能だからそうなっているのではない。
天から授かった資質を社会から見える様に顕在化出来ていないだけである。
買い手が付かないのは、単に世間という名の商品棚に並んでいないだけなのだ。
他人はあなたが無価値なコモディティである事を望んでいる。
その方が買い叩けるからである。
優越を感じることが出来るからである。
無論、あなたが他人の事情に付き合う必要はない。
どうか生き残り、そして勝ち上がって欲しい。
[subscribe2]
アイキャッチ画像は石器時代の握斧(ハンドアックス)である。
人類は何十万年も自身を強化する為にこの武器を磨き続けてきた。
そして偉大なる父祖達の伝統は、マウスや携帯機器に形状を替えて我々が必ずや伝承する。
こんばんは、お久しぶりです。
あれ以来、付き合うのが煩わしい友人とは
一線引いて、家業の手伝いと、
家業に関連する資格の取得と筋力トレーニング、
忘年会のカラオケ大会に向けて歌唱の練習(笑)や
好きなスポーツの練習、たまに独りで飲み屋等に
日々の時間を割いております。
異性の関係は未だに全く出来ないですし、
フラットな人間関係がたまに恋しくなります。
(友達と呼べる人間は相変わらず少ないです、
皆一般的な勤め人なので年に1~2回
会えれば良い方です。未だに自らに自信が
持てない部分が大きいですかね。)
やはり、何かしらのユニークなアウトプットや
コンテンツを作った方が良いのでしょうかね。
ただ、私は既に贅沢をしなければ、家業により
やるべき事をやっていれば日常生活は成り立つし、
自分の顔や実名を晒して目立つような真似は
したくないです。(我儘な相談ですいません)
このままの状況で、できる事と言えば、
家業を手伝いながら、ささやかにアルバイトを
したり地域のボランティアやサークルに参加する
事くらいでしょうか。それで一市民として生きていく。
やりたい事が本当に不明瞭になってしまって混乱して
おります。自分が世界を変えられる気もしないですし、
物凄くやりたい何かも今の所ございません。
一般的な方々が雇われの勤労者であり、
週5回+1回(家族サービスや会社行事)で
自分の時間は1/7くらいしか無いであろう中で
随分贅沢な悩みでしょうが、本当に目的や目標を
見失いがちです。
心身ともにあまり強く無く、親族の勧めで入った
会社にも勤めきれず再び故障しかけてしまい、
(一度10代の頃身体を壊してしまったので)
ハードに働いたり人間関係が辛いのは厳しそうです。
ここまで来たら開き直って、フリーター兼家業で
趣味の人を目指した方が良いのでしょうか。
贅沢な悩みだとは承知の上ですが、
何かユニークな発想があったらご教授
願いたいです。
2016年6月24日 9:02 PM | SHADOW |
底辺様
今回も貴重なお話ありがとうございました。
費用対効果のみで考えるのではなく、特技の延長線上との合致を今後検討していきたいと思いました。
2016年6月24日 9:46 PM | ヤス |
「アウトプットの為の器具」という観点は素晴らしいですね。
たいてい武器だの長所だのとわかるようで漠然とした言葉でまとめられてしまします。
なるほど、手持ちのカードで勝負せざるを得ない昨今でこざいますが
手札がブタなのにプライドから固執したり、ロイヤルストレートフラッシュなのに世間のアドバイス(という名の呪縛)からそうとは気がついていなかったり。
思えば山月記の李徴は自分に詩の才能があると妄執しておりました。
結末は知っての通りです。
冒頭に戻り、「ほなワテの『アウトプットの為の器具』はどこにあんねや」といういつもの疑問が出てくるわけですが。
「起業して成功するにはどうすればいいのか?」によれば
「たとえ規模が小さくとも自分で完結できる、得意なこと」
と言い換えることができるのではないでしょうか?
2016年6月25日 1:55 AM | 1000$ |
武器の熟練度を上げるにしても、この世界は武器の種類が多すぎる。
一つの道に進んでも、他の道が気になって仕方ないのが、いまいち集中できない理由ですね。
選ぶべきは剣なのか槍なのか斧なのか、あるいは好み次第でどれでもいいのか。
その辺をご教授頂きたいところです。
2016年6月25日 10:31 AM | 幸福賢者 |
SHADOW様へ
日常を満喫されておられるようですね。
素晴らしい事だと思います。
貴方は既に自分を養う手段を確保しているのですから、次は自分の魅力値を向上させる事が吉でしょう。
要は、あなたは「このルールの社会」で生存するだけのチップを既に集め終わった状態なのです。
よって、次は生物としての元来のルールの元で生存していく為のチップを収集する時期にきております。
リソースは現在の自分のステージに相応するものに割いて下さい。
現在のあなたが時間労働をすることは、人生の浪費です。
あなたは今採用している調和型+安全型の生存戦略を意識して、その上位互換的なモデルケースを探して下さい。
(モデルは史書よりも市井で見つける方が早いでしょう。)
【補足】
今のあなたに必要な能力は、親和性の高いコミュニティを発見する能力です。
最初は敬意を持てる相手のサークル運営の補佐を申し出ることから始めることを推奨します。
ヤス様へ
ブログは不特定多数に向けたメディアですので、論調がどうしても抽象的になってしまいます。
私はそれをもどかしく感じております。
ヤス様が御自身のベストに巡り逢うことを願っております。
1000$様へ
仰る通りだと思います。
単独で再現不可能な仕事は、「潰しの効かない労働」になりがちですので。
同じ真面目に働いている方同士でも、独立不可能ジャンルにおられる方が悲壮感は大きい様に感じます。
服従でしか生存出来ないのは、不利以外の何物でもないと思うので、1000$様が仰るように、「たとえ規模が小さくとも自分で完結できる、得意なこと」を探求するのが好ましいのでしょうね。
幸福賢者様へ
私は3日坊主ですので、4日続いたジャンルに天啓を見出すことにしております。
真面目に3日坊主を繰り返していれば、1年に121回の選別機会を獲得出来るので、そうやって自分の愛器を探して下さい。
2016年6月25日 12:00 PM | teihen |
>底辺様
返信ありがとうございます。
己の魅力値を向上させると
ございましたが、まさしくその通りだと
自分自身でも感じております。
また、調和・安全型の生存戦略に
関しては少し見落としがちでした。
どうも自分は劣等感が強く、人より
抜きんでようと努力・競争したがる
傾向があるようです。見直します。
きっと今後は、見た目を良くする。
(身体を鍛える、身だしなみを整える、
清潔感のある服装を心がける等)
社会性のある振る舞いを心がける。
(笑顔で過ごす、社会のマナーを守る、
約束や時間を守る等)
上記のような事を意識しつつ、
社会性をきちんと保ちつつ、
私の上位互換のモデルケースを
探せば良いのでしょうね。
次はきっと自分の居場所作り。
誰かと一緒に過ごすことが私にとって
の本来の幸せへの道なのかも
しれませんね。
素晴らしいアドバイスをありがとう
ございました。
2016年6月25日 1:05 PM | SHADOW |
SHADOW様
私のコメントが何かの役に立つことを願っております。
2016年6月25日 4:27 PM | teihen |
このブログに出てくる底辺や凡人のレベルが割と自分より高くて辛いのですが
2017年12月27日 3:15 PM | hh |
hh様へ
私を見れば何となく安心すると思いますよ。
2017年12月27日 7:05 PM | teihen |