キンドル 女騎士の僕が「らめぇ」や「ひぎぃ」フラグを懸命に立てながら女忍者軍団の触手忍法と祖国の存亡を掛けて対決するハメになった件について 電子書籍
【女騎士触手3巻発刊記念 バレンタイン特別企画】
(第三巻内容)
第九話 『女騎士の私が軍国主義に傾倒するのは己の無能だけが理由ではないのでアリマス!』
第十話 『出世しちゃえば大抵の例外は許されるのでアリマス!』
第十一話 『女は断じて老いずッ!! ただ食べ頃に熟すのだ(キリリドヤア)!』
第十二話 『民生技術なんぞよりエロ技術の方が遥かに軍事転用向けなのでアリマス!』
第十三話 『真面目に仕事してたら婚期を逃した上に職場で悪者にされたのでアリマス!』
第十四話 『女騎士の僕が貴方に絶対の忠誠を誓う』
女の厨ニ病には3種類ある。
・報われない悲恋に命を賭けるアテクシ素敵病
・大衆に理解されない芸術家を支援するアテクシ素敵病
・禁断の同性愛の為に男を袖にするアテクシ素敵病
この3つは混在しつつも一定の周期で順番に流行している。
大抵が前の世代を嘲笑する目的でトレンド移行は行われる。
上手く流行に乗ると女社会で羨ましがられる。
流行から外れていてもスタイリッシュな発症の仕方なら尊敬を集める事が出来る。
三冠王の腹から生まれた私が言うのだから間違いない。
私の若い頃は同性愛の流行周期だったので、上背のある私は望みもしない男役を悪姉に強要されたものである。
今更深く語る気も無いが、その後青春を軍隊に捧げてしまった私の人生が『男役』などで収まる筈も無く、当然まともな結婚は出来ずにこの年齢になってしまった。
根性で一人だけ産んでみたのだが、誠に遺憾ながらそれは男子では無かった。
(これの戸籍に関してはカニング先輩に一任した。)
前後して、士官学校時代から散々私に言い寄り続けて来たチェンバレン君は平然と若い嫁を娶った。
裏切り者が何時ものようにあれこれ女々しく弁解したので、この男の求愛を拒絶し続けてきた自分の先見性にようやく確信が持てたものである。
もっとも、軍を放逐された私にはこの男以外に便利遣い出来る人間がいなかったので、仕方なく傍に侍る事を許してやっている。
(ん? チェンバレン君なら私の隣で寝てるよ?)
腐るほど金を持っているクロエ様は男役出身とは言え私よりは上手く立ち回っており、下賤出身の分際で名門ダヴェンポート家の御曹司と結婚した。
流石に世間の蔭口を知っていたのか挙式を開く愚は犯さなかった。
もっとも、式を挙げようにもクロエ様の身内と呼べるような人間など悪姉と私くらい居ないのだが・・・
御曹司は結婚から3年もしないまま死んでしまったが、あれは世間一般で言われている様にクロエ様が殺した訳ではなく、単に心労が重なっただけである。
「どれだけ財政が傾いたからとしても、幾らなんでも下女に身売りするとは貴族の風上にもおけぬ」
面と向かって言われなかったとしても、多くの人はそう思っていただろう。
(当然、密かに羨む者も多かったのだが)
そして、繊弱優美な御曹司が世間の批難を自身の中で過度に大きく想像して胸を痛めてたとしても、それは致し方ない事である。
当時の私は、日に日に精神状態を悪化させ痩せ細って行く御曹司を真近で観察しており、クロエ様にフォローを入れるように忠告していたのだが、
その頃のクロエ様は殿方の生態をまだ正確に理解していなかったので、ついつい世話を怠ってしまった。
で、我々の派閥にとって極めて好ましくないタイミングで御曹司は死んだ。
訃報を聞いたクロエ様の第一声が、
「チッ」であった事は私とオナニアだけが知っている。
おかげでクロエ様は御曹司の葬儀において、終始伴侶の遺骸を関係者に披露し続けて殺害疑惑の払拭に努める破目になってしまった。
(幸運な事に他殺を疑われそうな外傷は無かった)
検視にも自分の派閥外の医者を大量に招き入れて潔白を主張した。
世間は表向き納得した素振りをしたが、丁度その頃は全学連の分派を我々が派手に粛清していた時期なので、
皆の胸中では『用済みになった御曹司が処分された』ことになっている事は間違いない。
葬儀が終わって疲れ果てたクロエ様が、
「殿方がこうも勝手な生き物だなんて知らなかったよ。 死ぬなら死ぬで一声位は掛けてから死ぬべきじゃないか。」
と今知ったような顔で呟いていたので、
「だから言ったじゃありませんか」
とだけ返しておいた。
ずっと前線に居た私は、如何に簡単に男が死ぬかを知っていたし、自分のお気に入りほど勝手に死んでしまうことすら学習していた。
(どうでも良かったチェンバレン君だけが生き残ったにも関わらず、目ぼしい殿方の半分が死に、残りは私の政敵となった。)
喪服のスカートをグシャグシャにしたまま、クロエ様が放心していたので、
殿方はすぐに死ぬ事と、心痛ですら死ぬ事を教えてやった。
「まるで蝉じゃないか!」
とこの女は驚いたような顔で吐き捨てた。
それ以降、クロエ様も少しは人間らしい情愛を身に付けたのか、蝉に憐憫を向けるようになった。
晩夏の大音声に愚痴る事すらしなくなったのだから、大した進歩である。
いずれ、この女が人間にも憐憫を持つ日が来るかも知れないので、人民諸君は期待せずに待っていて欲しい。
もっとも、この女の人格向上の微々たる可能性に期待するよりも、御曹司の忘れ形見であるジョン様の一刻も早い家督相続を願う方が建設的ではある。
(早い話がクロエ様への天誅を下す国士が生まれるか否かの問題なのである。)
万人にとって有難い事に、ジョン様は繊細優美な父系の血を濃厚に受け継いでおり、母親に似た部分は眉の形くらいしかない。
後、私しか知らない事だが、この母子は全身の同じ位置にホクロがある。
ジョン様を始めて摘み喰いさせて頂いた時に、この事実を発見して随分感動した事を覚えて居る。
ん?
何だね、その目は?
若い頃に散々苦労したのだから、多少の役得が私にあってもいいじゃないか。
大体、ジョン様の兵法指南役は私なのだから、どんなカリキュラムを組もうが私の勝手だろう。
夜の槍試合を教えてやるのも、当然私の仕事なのである!
…すまない、取り乱してしまった。
まあ、そういう事だ。
雌豚共が未来の天下人であるジョン様に媚を売っているようだが、みんな拒絶されてるだろう?
申し訳がないが、ジョン様は私に懸想しているのである。
信じたくない気持ちはよく判る。
だが、残念ながら現実は何時だって残酷なのだよ(笑)。
諸君らが必死に言い寄れば言い寄るほど、ジョン様は私に魅力を感じるようになっている。
その様に仕込んだ私が言うのだから間違いない。
童貞はチョロいぜ(呵呵大笑)!
15で士官学校に入校して以来、殿方の群れの中で生き抜いてきた私に掛かれば、
あの年頃の小僧の思考や嗜好などは手に取るように理解出来るし、思った場所に誘導する事も容易い事である。
片目や片腕や片耳が無い事も悪い事ばかりではなく、少年期特有の英雄願望や万能感や庇護欲を逆手に取る為の道具としての役には立った。
(無論それは、私の耳を斬り落とした蛮族共に慈悲を掛ける理由にはなり得ないが。)
ジョン様が別邸に移らされたのは、クロエ様が莫迦ではない証拠だろう。
逆効果だとは思うが、精々在りもしない母性を発揮して欲しい。
アレは万が一この女と決裂した場合の数少ないカードなので、私なりに善処させて頂く。
娘時分の下らない流行の所為で、私もクロエ様も随分人生を無駄にした様な気がするが、
我々が殿方の社会でこうして幅を利かせてこれたのもまた、異常性癖によって獲得した特異なジェンダーの賜物であるとも言えよう。
なので、青春の債務を回収させて貰おうと思う。
隣室から聞こえるクロエ様の年甲斐もない嬌声を聞かされながら、寝起きの私はそんな事を考えていた。
チェンバレン君の老い肥えた巨体は足で小突けば呻くだけで、正午を越えても微動だにしない。
3つも年下であるこの男の劣化は私に突き付けられた老いの証であり、全く以て愉快ではない。
昨晩、階段の手摺にしがみ付いているチェンバレン君を見た時などは、自分の老化が嘲笑われている気がして、心に大きな痛苦を感じた。
最近の私は老いを痛感する度に、あの下らない青春の日々を振り返るのだ。
「女騎士の僕が…」
[subscribe2]
底辺君はこっちをメインにしないの?
2014年2月14日 8:07 PM | 匿名 |
いきなりラノベかかれてもコメントに困るな。
それが狙いなのかも知れんが。
2014年2月14日 10:42 PM | つっこみ |
8:07様へ
SEO的にライフハックの検索流入が落ちてしまいますからね。
万が一、女騎士が膨らんで来たら別サイトに移します。
つっこみ様へ
的確なツッコミありがとうございます。
スルーして下されば幸いです。
2014年2月15日 2:06 PM | teihen |
私は専門家じゃないのではっきりしたことは言えないのですけど、
確か、ホクロの位置って
遺伝と関係ないということじゃないでしたっけ?
ホクロは後天的な要因でできるので、
一卵性双生児でもホクロの位置は同じにならないそうです。
(ホクロのできやすい体質は遺伝したりもするそうですが)
ラノベでありファンタジーなので、そこまで細かいことを気にしなくてもよいのかもしれませんが一応。
2014年2月15日 2:36 PM | 匿名 |
2:36様へ
いい勉強になりました。
アニメ化時にこっそり直しておきます。
2014年2月15日 7:00 PM | teihen |
サウスパークメーカーのバリエーション増えたんだ。
2014年2月16日 10:18 PM | 1000$ |
1000$様へ
騎士があったのは僥倖でした。
2014年2月17日 11:54 AM | teihen |