烏賊拾いから学ぶ、労働と収入の関係性について 【隠岐見聞録】


2015年8月の上旬。

底辺が海士町を訪れた話は既にした。

地方の若者が生活していく為に学ぶべき事柄を海士町で尋ねてみた 【隠岐國見聞録】

 

 

無論、海士町のある中ノ島だけではなく、かつて国府が置かれた島後にも足を運んだ。

そして島前地方の西ノ島や知夫里島にも訪問した。

 

 

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旅の最中では数々の貴重な体験をさせて貰ったが、その中でも隠岐諸島・島前地方・西ノ島町で、大きな感銘を受けた。

今回のエントリーでは、その体験を貴方と共有したい。

 

 

 

烏賊拾いの浜

 

底辺が西ノ島を見学していた時に面白い場所を見つけた。

 

海流の関係で烏賊が自動的に流れ着く入江である。

その地名を「由良の浜」と呼ぶ。

冬になると、大量のイカが流れ着くので、島民が拾い集めた。

 

かつての烏賊拾いを再現した人形が現地には立てられていた。

(下の写真を参照)

 

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立地は下記の通り。

どういう訳か、この由良浜にイカの群れは迷い込む仕組みになっているらしい。

 

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入江の隣には「由良比女神社」が建立されており、神社は豊穣の立地への感謝で溢れていた。

下の写真、解かるであろうか?

社殿には泳ぐ烏賊の群れが彫られている。

 

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ゆるキャラも烏賊。

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マンホールも烏賊である。

 

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如何に、この島を烏賊が潤して来たかがよくわかる。

現に、かつては地区ごとに烏賊拾い漁の権利を入札していた。

儲かったのだろう。

 

 

 

天啓

 

底辺はこの光景と歴史的事実に猛烈に感動した。

誇張抜きに人生観が変った。

 

「底辺も烏賊を拾おう…」

 

そう思った。

命懸けで漁をする者が居る一方で、烏賊を拾って糧にする者も存在する。

現に存在するのだ。

その証拠が由良比女神社である。

底辺はこの目で見た。

 

「俺は俺の烏賊拾い場所を探すぞー!」と叫んだ。

 

要は、労力と収入は正比例しないのである。

理屈では解っていた事だが、底辺の中で実地検分が伴っていなかった。

 

 

勿論、海の民が最初に隠岐諸島を発見する為には、多大な犠牲と労苦を伴った事は充分理解している。

無数に存在する天然の良港。

豊穣の漁場。

離島にも関わらず豊富な湧水。

(これに加えて、現代では水産物を買い取ってくれる境港も島の対岸に存在する)

貴人の流刑地に指定されただけあって、最高の環境である。

この島を発見・開拓した隠岐人の父祖は真に偉大である。

 

無論、それは踏まえている。

ただ、世の中には、こんな糧の得方もあると知ったのである。

知った事で、底辺の労働観が大きく変わった。

 

 

 

己の烏賊拾い場所を探す

 

ここからはビジネスの話として語るが。

由良浜ほどでなくとも、「烏賊拾い」的な漁場は存在する。

(無論、漁場を確保した者は口を噤んでいる)

 

「仕事」とは己にとっての「由良浜」を見つける旅に他ならない。

高い燃料代や人件費を払って、漁船で海中を駆け巡って、命を削って釣り上げた烏賊も、

由良浜で拾った烏賊も、同じ烏賊である。

 

貴方の仕事の割が悪かったとする。

それは果たして貴方の所為だろうか?

違う。

恐らく貴方は烏賊の居ない海をイカ釣り船で走り回っているのだ。

しんどいに決まっている。

 

今費やしている労力の数%を漁場探しに当てて欲しい。

由良浜レベルの奇跡的な漁場でなくとも、それなりに旨味のある場所は存在する筈である。

 

もしも貴方が現状に不遇感を抱いているのであれば、今より割のいい漁場を探す事に労力を費やすべきである。

貴方が貴方の由良浜に辿り着く事を祈る。

 

 

 

 

 

報恩

 

由良浜の前には解説ボードが設置されており、底辺の様な予備知識の無い旅人にも詳細を伝えてくれた。

 

番小屋は島民が金を出して権利を買っていたものであるにも関わらず、昭和43年警察署員が公務中に1万6千匹も捕獲したそうである。

詳細が分からないので口を出すつもりもないが、天啓への報恩として底辺が語り継いでおく。

 

 

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16件のコメント

  1. 鷹九

    私こういうお話好きです。

    混んでいるアトラクションに乗らずに空いているのを何度も乗るタイプの性格なので面白かったです。

  2. teihen

    鷹九様へ

    ありがとうございます。
    日本だけとっても、世の中には多くの学びが溢れているように思えます。

    今後も様々な事を学びフィードバックしていく所存です

  3. 1000$

    熊本出張の時に回帰したのかと思いました。

    由良浜は、まさに手の届くニッチ市場を意味しており、
    これを手にするは富を握るも同然ではないでしょうか?
    需要を作るより満たす方が簡単なわけです。

    顧客を明確にし、顧客と同じ属性に立てば、ニッチを満たす方法が見えるのではないでしょうか?

  4. teihen

    1000$様へ

    或いは、最初に由良浜を発見・確保し、それを商材化してもいい訳で。
    私はしばらく由良浜探しに邁進します。

  5. Name *

    AV女優をスカウトするのに、地方よりも東京で釣る方が確率も釣れる数も桁違いってことでしょうかw

    由良浜にしかないものでも良いですよね
    そういえば山で拾った落ち葉を都会の料亭とかに卸して億を稼ぐおばあちゃんっていましたよね
    仕入れ値はただ、在庫も軽いので老人でも十分可能ですしね

  6. 幸福賢者

    立地の良さは、容易には真似できない強力なアドバンテージ。
    けれど、それがいつまでも続く確証はありません。
    どこぞの鉱物資源に溢れた島国のように、それがなくなった途端に追い込まれなければいいのですが。

  7. teihen

    11:02様へ

    「今、ここにある財産に気付こう。」
    と云う趣旨でもあります。
    日本は青い鳥に満ち溢れた国ですので。



    幸福賢者

    立地は環境の一要素です。
    私は現代っ子ですので、「現代人にとっての由良浜とは空間ではない」と認識おります。

  8. Name *

    ふと昔プレイしたロロナのアトリエ無印で井戸の水はいくらとっても枯れないのに売ると1コール、適当な材料と混ぜて中和剤にすると30コールくらいになるのを思い出しました

    そして今しがた「あっこれが錬金術なのね…」と得心しました(すみません底辺さんの著書は未読です)

    浜に流れ着くイカよろしく郵便ポストに現金が流れつきはしないですかねえ

  9. 2039

    はじめまして。
    ブログの改装お疲れ様です。
    いつも底辺様のブログ、拝見させていただいています。初コメントです。

    そうか烏賊か、烏賊か!私も探すぞ!と
    記事を読んで唸ってしまいました。

    どうか烏賊の恵みがあらんことを

  10. teihen

    8:49様へ

    アトリエシリーズは考えさせられる点が多いですね。
    その様な話も著書に書いた記憶があります。
    最初の一つ目の錬金術さえ発見出来れば、後は相当楽になるのですけどね。


    2039様へ

    初コメント感謝です。
    私が由良浜を見た時の感動はブログでは書ききれません。
    「仕事って楽なポジションを探す事なんだ」と改めて認識しました。

  11. にこまつ

    私が薄々感じていたことの具体例が書かれてスッキリした気分です。

    リーマン・ショック辺りから底辺を揶揄して(貴方ではなく一般名詞としての「底辺」です)
    「努力が足りないんだ!」なんて煽りが多々見受けられてました。

    「努力」って何ぞや?
    自分がヨットに乗ってたとして、
    風上に向かってオールを漕いだり、暴風雨の中でも帆を張ることが「努力」なの?
    順風満帆のときは寝てても前に進むのに。

    いいんですね。寝てても。

    必死でオールを漕ぐんじゃなくて、むしろ何もせずに休んでみる。
    そうすれば風の流れが見えてくる。
    人生にはそんな時間が必要なのかもしれません。

  12. teihen

    にこまつ様へ

    世間の方が必要以上の労苦を強いられているのは、「知悉する労働の種類」が少な過ぎる所為ではないか?
    と最近考えております。

    この現状を打破する為にも、今後も具体例を探求し続ける所存です。

  13. ネット初心者

    久しぶりにアクセスしたらデザインというかUIというか、雰囲気が変わっていてびっくりしました。バリアフリーならぬデバイスフリーなデザインにしたのかなんなのか知りませんが、なんか読みにくい感じがします。慣れてないせいかもしれないですが…。底辺さんはデザインについてどう思っているんですか?ちなみにiPhone6+から閲覧しています。あと、はじのおおい人生を送ってきたのでFacebookコメントプラグインに誤投稿しないでいいように、こちらの投稿枠をFacebookプラグインの上に持ってきていただけると嬉しいです。

  14. teihen

    ネット初心者様

    実は現在も調整作業中です。
    少しずつ、利便性の高いサイトに仕上げていきたいと思っております。

    後、私の人生も恥が多いです。

  15. 義龍

    今回の投稿に限らず底辺殿が一貫して仰っている、『自分のフィールドで仕掛ける』……
    それを御自身が再確認されたようですね。
    自立しようと躍起になるときに参考になります。
    人は皆恥を体験するもの。
    知らないでいるよりは忘れずにいたいものです。

  16. teihen

    義龍様

    人間が勉強するのはレッドオーシャンを避ける為だと思うのです。
    多くの人はレッドオーシャンでの泳ぎ方ばかりを学ぼうとするから苦しむのかも知れません。

    自分の人生を振り返り、その様に思うようになりました。

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