「中学高校の頃はモテたしクラスの中心的存在だったのに、大学に入ったらぼっちになってしまった」
と云う相談を受けた。
(弊サイトに就活の記事が多いせいか、大学生からの相談メールも来る)
卑小な話にも見えるが、切実さは理解出来る。
この問題を底辺なりに解説する。
日本の公立学校は設立する地方公共団体(都道府県・市町村)の住民を対象にしたインフラである。
故に、私立学校に通っているケースでもなければ、殆どの方が高等教育までを生まれ育った自治体の枠内で過ごす。
そして、大学進学でシャッフルされる。
自治体毎の地縁によるコミュニティ編成から、能力・専攻に基づいたコミュニティ編成へと移行するのである。
適応出来ずに困惑する方が居られても不思議ではない。
保護者や教育機関は、この点を学生に徹底してレクチャーするべきだとは思うが、
あまりこの切り口からの話は聞かない。
「大学に進学せよ!」
と子供に説く場合は、
「地縁から切り離された社会での学習の有用性」
位は教えてやるのが大人の義務だと底辺は考える。
兎も角。
日本の高等教育までの日本の学制は地域社会に密接しており、
大学進学や就労の為の移転によって、初めて地域の枠から出るケースも多いのである。
このパターンの存在は知っていて欲しい。
例え東京のど真ん中に住んでおられる方でも、その方が自分の出生地しか知らないのなら、
これから参画するゼネラルな世界から見ればローカルな存在に過ぎないのである。
ライフハックブログなので率直に書く。
オブラートは学習の邪魔である。
「地方出身者だから嫌われる」
と云う事実はない。
ただ、地元しか知らない人間がゼネラルな社会で許容されないのは、大抵が自身のローカル性に起因している。
自分が地元で学んできたルールやマナーが世間的な常識であるとの誤認に基づいた言動が、
世間一般では反社会的行為にしか見えないケースが多々あるのだ。
(酒席の強要・犯罪自慢・政治宗教論争・学歴至上主義、例え地元の日常であっても、その因習を持たない人間からどう見えるかの話である)
それを意識して行動すればまず間違いない。
冒頭の相談者は広島の方だったので、詳しい相談を聞く前に
「粗放な言動は都会では忌避されるので、自戒される事を推奨します。」
と送ったら、
「何故、分かったのですか!?」
と相手は驚いていた。
(自分の欠点を自覚しているなら指摘される前に矯正するべきである)
問題点を指摘出来たので、この相談はここで終わった。
進展もオチもない。
文章と出身を見れば為人は容易に想像が付くし、
底辺の様な未熟者にすら解かる事ならば、世間様からは必ず看破されている筈である。
若い方にはくれぐれも留意して頂きたい。
自分の出身地域が、客観的にどう思われているかを知っておくと人生は少し捗る。
a.北海道・宮城・三重
b.大阪・広島・福岡
c.長野・佐賀
d.富山・愛知
e. 京都
↑ 気質群別に勝手に分類させて頂いた。
それぞれが、どういう特徴を持っているかの解説は地域差別を助長させかねないので割愛する。
(ある程度の年齢になれば、主旨は理解出来る筈である)
あなた方の故郷についてあれこれ指摘するつもりはない。
ゼネラルな社会に直面した時に、貴方が不利益を回避出来れば底辺は嬉しい。
底辺は大人に成れないままおっさんになってしまった愚者なので、
本来、偉そうに語る資格はないのだが。
大人の最低条件を一つ挙げよと言われれば、
「自らの知悉するローカルルール外とも折り合いを付ける能力がある」
と云う要素を挙げたい。
底辺が評価する人間には全てこの能力が備わっていた。
備わっていない方との優劣論を語るつもりはない。
視野外を視る事の大切さを誰かに教えて貰ってきた人間(或いは自力で気付いた人間)は幸福であるし、
男子である以上は、その境地に辿り着きたい、と考えているだけである。
ローカルルールの庇護下を脱する事はとても苦しい事である。
不安や戸惑いも大きいと思う。
では意識すべきゼネラルなルールとは何なのだろうか?
無論、浅学非才の底辺如きが一言では言い表せるものではないが、
「距離」
とだけ記しておく。
匿名性の希薄な地域社会では構成員である事に対する執拗な再確認行為が行われる。
煩わしく感じておられる方も多いだろう。
心中お察しする。
無論、息苦しさが構成員個々を護っている一面があるのも事実であるが。
逆に、真に匿名性の高い都市社会では誰もが地縁的コミュニティから隔絶されている。
地域社会とは逆に他人同士である事が前提の社会である。
言うなれば他人の集まりである。
その気になれば誰とも関わらずに済むし、他人が貴方に対してその気にならない存在なら、貴方は誰とも関われないだろう。
〈ローカルの論理〉
コミュニティの構成員だから親しくする=敵対しない為には共同体参画を強要せざるを得ない
〈ゼネラルの論理〉
他人であるからこそ節度を守る=敵対しない為には不快感を与えない事が大前提
↑ 無論、上記の説は暴論染みた極論であり、貴方が真に受ける必要も無いのだが、
このエントリーに限っては、この考え方で執筆している。
自戒に関してのみは極論に基づくべきであるからだ。
他人である事が前提の社会で、貴方が好位置をキープしたいのなら、
「善き隣人」
となる事である。
閉鎖的な地域社会に比べて、広大な匿名社会では交際の選択肢は無限にある。
嫌いな人間・不快な人間とは交際せずとも生きて行けるので、
社会の広がる大人になればなるほど、他人は貴方の欠陥を許容しなくなる。
小学校のクラスが世界の全てならば、人間関係に関しての無意識の妥協や妥協の強要が存在する筈である。
だが、ある程度の年齢になり徐々に自活能力が増せば、自分で人間関係を選択出来る様になる。
すると、不本意な妥協をしてまで私的交際を行う必然性も薄れ、嫌われる要素のある人間は自然に孤立するようになる。
冒頭の相談にしても。
「中学高校までの閉鎖環境では関係性を強要する事が出来たが、
大学と云うオープンな環境に移った時に、その人物に対して周囲が関係性を持つ必要性を感じなかった。」
と云うのが実情であろう。
別にキャンパスに限らず、社会全般でよくある話である。
ある程度の年齢になれば。
人間関係はコミュニティ内限定のものから、自己のコミュニティ外の他人相手のものへと重心を移す。
当然、その変化には適応しなくてはならないし、人付き合いのエチケットがコミュニティ内とコミュニティ外で相反するケースすらある事を知るべきである。
また、貴方が同一コミュニティの構成員と見做していても、相手はそう考えていないケースもある。
a.同じ会社の仲間だ、仲良くしなくちゃ!!
b.何でこの人は同じ職場に通ってるだけなのに友人顔してるんだろう。気持ち悪いな・・・
そういった諸々を自然に捌けるようになる事を世間一般では、
「大人になった」
と云うのだろう。
下らない話を長々として申し訳なかった。
貴方の大人の対応に感謝する。
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素晴らしい記事でした。いや、本当に。
仕事で顔合わせするたび出身中学校の話題から入らなければならない田舎住みなもんで
日々感じてきた煩わしさの正体を理論的に納得できて非常に助かりました。
2013年12月5日 12:48 PM | 匿名 |
底辺さんのおっしゃることはまったくそのとおりで。
むしろ、「関係性を強要される」子供時代に適応できず苦しんだクチは私を含めてたくさんいますね。
「社会に出てから、お金を稼ぐための人間関係とお互い割りきっているのがすごく楽」と。
「なんで同じ学校に通っているからって、家が近いからって、その中での友達関係を強要されるんだろう。なんで、親や先生は一緒に遊びなさいというんだろう。」
と、学校にいない時間まで「友達と遊ぶ」をよしとされるのが納得いきませんでした。
ほんと、子供にプライベートはないのかと(笑)
2013年12月5日 5:12 PM | 匿名 |
友達を作ることを強いられてる高校まで
友達を作るのが自由な大学か、ただし性格悪いのやコミュ障はぼっち。
2013年12月5日 11:19 PM | 名無し |
う~ん。
この文の伝えようとしている結論や主旨からは外れるけど。
(伝えたいことはわかりました)
実際に底辺さんが
それらの地域の人と大勢会ったわけでもないのだろうし
(時間的に誰でも不可能じゃないかとも思う)
あんまり断片的なレッテルみたいなもので
人の分類分けを文章として書くのはまずいんじゃないかと・・・。
実際はレッテル通りではない人もいるんで・・・。
それにまあ、ある人がうまくいかなくなったってネット上とか人づてとかの
噂で伝わってきたりしたって、実際にその人に密着して人生を
見てるわけじゃないとは思うんで、
正確にダメだとは言えないんじゃないかと??
(もしかしたらダメだとは考えてないのかもしれませんが
この文章からはダメであるとも解釈できるような)
丁寧口調であっても底辺って自称して語っても
単に悪口か攻撃にしかならない
ことってあるんじゃないかなあ・・・う~ん。
一般論から割り出して相手に正しいことを語っても
それが相手を傷つけることも
あるんじゃない??
(まあこんなことを言ってる僕ももしかしたら底辺さんを
傷つけているのかもしれないですが、その場合はすいません)
2013年12月6日 12:48 AM | 山本 |
特徴ある47種のうち、1つを選択して他の46種類のエイリアンを掘った穴に落とし、地面に埋める「県民性エイリアン」 というゲームの企画を書いた日を思い出しますねえ。
企画書というか走り書き程度でしたが。
距離感といえば一番近いのはアラブ人だそうです。顔がすげえ近いのだとか。
このエントリーで人間関係における距離”観”に改めて啓発を促す次第。
2013年12月6日 4:36 AM | 1000$ |
>下らない話を長々として申し訳なかった。
>貴方の大人の対応に感謝する。
この底辺節が聞けて良かった(小並)
2013年12月6日 8:41 AM | 匿名 |
>4
「日本人の国民性はA型気質で作られたけど、B型やO型気質の日本人も当然いる」
みたいな話ですかね?
たぶん底辺さんは、「思い当たる節のある人(この例えでいうとA型気質の人)」
にあてて話しているんであって、
B型気質やO型気質の日本人がいることを否定しているわけではないんじゃないかな、と思うのですがいかがでしょう?
2013年12月6日 8:44 AM | 匿名 |
12:48様へ
ご心中お察し致します。
具体的な手助けになれない記事で申し訳ありません。
もう少し私に技量が伴ってきたら、閉鎖的コミュニティの処世術を模索してみようと思います。
5:12様へ
子供の頃は力が無いので集団管理を強いられます。
「割り振られたコミュニティ」
ですね。
そこから抜け出す事が出来るか否かは、我々次第なのでしょうね。
しかし、大人は楽でいいですね。
11:19様へ
自由=淘汰
ですものね。
コミュニティって、自然淘汰される側の人間を護ってくれるのでいいですよね。
山本さま・8:44様へ
文章の主旨は8:44様の補足して下さった通りです。
私の文章が拙いので上手く表現出来てませんね。
出身コミュニティ毎のレッテルは貼られて当然なので、その不利益を前提に行動して下さい。
1000$様へ
そのゲームやってみたいです。
私は兵庫出身なので、「帰属心欠如エイリアン」として頑張ります
8:41様へ
その言い回しがしたかっただけやねんで(ゲス顔)
2013年12月6日 11:54 PM | teihen |
そういえば、東京の女友達が、ネットから知り合った愛媛の彼氏と同棲すると言い出したら、
彼女の同居していたお祖母ちゃんから
「四国の男は学歴で人を判断するからよくない」
みたいなことをいわれたらしいです。
(彼女は高校中退)
なぜおばあちゃんがそんなことを言ったのかは不明ですが、
(彼女の母親は子供より仕事を優先するキャリアウーマンだったので、彼女はおばあちゃんが母親のようなものだ、と言ってます)
同棲前の挨拶に来た彼氏に実際に会わせてみたら、おばあちゃんはとても彼氏を気に入ったそうです。
相手の出身地にたいする偏見はあるけど、
本人を見て違うと分かれば、偏見はなくなるものなんですね。
2013年12月8日 2:10 AM | 匿名 |
返信は期待できないでしょうが
a. のんびりしすぎ
b. 粗野
c. 堅物すぎる
d. ドケチ
e. 京都
こんな感じかな
2013年12月10日 2:32 AM | HTHN |
今回の記事は人間関係について「大人になったら上手く行かなくなった」だけど、スキルについても底辺さんの考えをうかがってみたい。
なけなしの器量でなんとか騙し騙し通してきたものの、やはりちゃんと研鑽してないと通用しなくなってきます。
さりとて、あらためてスキルアップするには時間不足だけでなく物覚えも落ちてきて、「努力嫌い」にますます拍車がかかっております。
2013年12月10日 11:57 AM | 無能 |
2:10様へ
人間は偏見で見られて当然なので、
自分がステレオタイプに埋没しないように
日々自戒を心掛ける事が好ましいと思います。
HTML様へ
どれとは申しませんが、選挙結果からでも気質群・土地柄は分類可能です。
そう云った観点から土地土地を見るのも面白いですよ
無能様へ
では、「低スペック人間が身に着けるべきスキル」と云う趣旨のエントリーを頑張って書いてみます。
尤も、頑張らずとも鏡を見ながら書けばそれなりのエントリーは作成出来そうですが。
2013年12月10日 9:14 PM | teihen |
ヒョーゴスラビアは広すぎんねん…
2013年12月11日 3:55 PM | 1000$ |