何故、若い方からのメールが多いのかは解かっている。
底辺がラノベを書いたり、ちんどん屋をやったり、色々商売を立ち上げたりしているのが、痛快な生き様に映るからである。
(一般的に幼稚なおっさんは話し掛け易い。 キモいけど・・・)
おまけに、男向けの18禁と女向けの18禁に携わっているので(BL動画の作成もしている)、人生に刺激を求める年代の方の興味を惹くのだろう。
先日、若い方とスカイプの雑談が盛り上がってしまったのだが、
(弱虫ペダルのカップリングの話やら底辺が若い頃のBL事情の話をした。 ちなみに底辺が好きなキャラは御堂筋・荒北・手嶋である。)
本題である商売の話になった時に
「底辺さんみたいに一匹狼な生き方をするにはどうすればいいですか?」
と聞かれた。
その時は無難に実務的なアドバイスを贈ったが、内心冷や水を浴びせられた気がした。
狼は群生生物である。
基本的に強い種では無いので、大きな群れを作り、厳格な序列決めて、獲物を狙う。
虎や熊ほど強い訳ではないので、狩りと言っても幼い獣や病気の獣を集中して狙う。
そこまで必死に戦っても狩りの成功率は1割前後である。
彼らは常に餓え、獲物の皮や骨まで食べる。
獲物が取れないときはベリーや虫を食べて飢えを凌ぐ。
時には石を齧って命を繋ぎすらする。
(ミネラルは補給出来るからね)
この様に、生物界での下層度が人間と被っている為、狼は駆逐されてしまった。
狼は常にギリギリの状態で社会を運営している為に、劣った個体や集団運動への適性のない個体は容赦なく社会から放逐される。
放逐された個体の寿命は残れた者に比べてとても短い。
当然である。
元々、単体で狩猟をする能力が乏しい種に生まれた者が、単体で狩猟を成功させる事はとても困難であるからだ。
放逐された者が生き残るには、元の群れのボスを倒して王として群れに復帰するしかない。
だが、劣等を理由に放逐された者が種の統率者(当然ながら優秀なのでリーダーの地位にある)に勝つ確率は極めて低い。
これが一匹狼の実態である。
そして、狼同様に自然界での低カースト生物である人間の社会も、狼と相似した原理で運営されているに違いない。
孤立者は、劣っているから孤立しているのである。
ポリシーとか自由とか自己表現とか孤高とか利便とか芸術とか品位とかは全て嘘で。
孤立者は劣っているから孤立しているのだ。
少なくとも単騎で生きてきた底辺は自分自身に限ってはそう戒めている。
底辺は一人で出来るスポーツに勤しみ、一人で出来る商売を立ち上げ、一人で出来る娯楽を愛している。
無論、それが天性の嗜好に由来する生き方である事は百も承知である。
だが、社会全体を俯瞰で見た場合、群れに属していないの者は劣等者であるとしか言えない。
孤立者は如何なる理由があろうとも、その仮説を念頭に置いて自身を戒め続けるべきなのだ。
群れに所属していれば秩序に服さなくてはならない。
もっと、ストレートに言えば序列に服さなくてはならない。
満足の行く序列を獲得するには上位者を超え続けなくてはならない。
当然、そこには緊張や戦闘や痛苦が伴う。
序列の上位者には責任や下剋上の恐怖が伴う。
故に、ボス(それがどんな生物であっても)の仕事は必死に平静を装う事である。
一匹狼は秩序の息苦しさや、服従の格好悪さや、責任の重圧とは無縁である。
(まあ、当たり前だが。)
若い方が「一匹狼的生き方」を好ましく原理は、孤立への共感ではなく、群生のデメリットに対する忌避に過ぎない。
所詮は逃避である。
底辺は逃避者が置き換える美辞麗句に騙されてやれない代わりに、逃避そのものを批難しない。
しんどい事や面倒な事、格好の悪い事や屈辱的な扱いに甘んじずに済むのならそれに越した事はないのだから。
ただ、先輩一匹狼としてアドバイスを贈らせて貰えるのならば、
「他人様が一人でやっていけるのは力量の証だが、自分は劣っているから孤立させられているだけ」
位の心掛けを持っていた方がいい。
円滑に孤立出来るし、群れとも有利に交渉出来る様になってくる。
群れに居座っている連中は、一匹狼などより遥かに人間個々の力量・スタンスに敏感であるし、
一匹狼が虎視眈々と群れの旨味を狙っているように、群生者もまた一匹狼の旨味を狙っているからである。
一匹狼になる方法は簡単である。
劣等であればよい。
色々な人間から見切りを付けられているうちに、嫌でも一人で生き抜く能力を身に付けていくだろう。
「能力が身に付かない場合はどうすればいいのか?」
と云う問いには、
「その末路こそが現実の一匹狼と同様の物であり、困窮して人知れず朽ち果てて初めて一匹狼となれるのだ」
と回答しておく。
[subscribe2]
>円滑に孤立出来るし、群れとも有利に交渉出来る様になってくる。
これはどういうことなんだろう?優越者が有利の交渉できるのは分かるのですが。。。
2014年1月30日 6:06 PM | 匿名 |
6:06様へ
孤立を自身の能力の顕れ、としてしまう事は、
群生者に対して「オマエは無能だから群れているのだ」と言っているのと同じなのです。
人間は自己への評価には敏感なので、この様なスタンスを取っていると解釈されるのは非常に危険です。
例えば私が
「これだけネットが発達してるんだから会社勤めなんか阿保らしいよ。」
と言ったとします。
もしもサラリーマンの方がこの発言を聞けば、普通は「喧嘩を売られた」と思います。
(本人に対しての発言で無かったとしても)
そして、孤立者と群生者が正面きって敵対してしまった時に、大ダメージを受けるのは常に孤立者です。
(数は力ですからね。)
孤立者こそ群れに対しての配慮が求められる、少なくとも私はそう考えております。
2014年1月30日 6:26 PM | teihen |
底辺様ありがとうございます。
「自分は出来る子」とそのように振舞えばおのずと周りもそのように扱ってくれると思っていました。つまり優越者として振舞うことが大事だと。
常にそのような態度では反感を買うこともあるということですね。
2014年1月30日 7:01 PM | 匿名 |
「自分はできる子」としてふるまってもいいけど、
「一匹オオカミの自分カコイイ」とか思わないほうがいいよ、ということじゃないかなと。
「一匹オオカミの自分カコイイ」
ということは、群れてる人たちに対して「オマエカコワルイヨ」
と見下してることと同じだから。
それが相手に伝わっちゃうよ、ということじゃないかな。
うちの職場の若い人ですごく暗算が早くて正確な人がいて、
「さすがだね」と先輩に誉められたら
「これだけがとりえですから」と答えてました。
たぶん、自分が本当にできることは「できる」という態度をとって周囲のために役立てたほうが自分の評価も高まるけど、
同時に他人に対する敬意を払うことを忘れちゃいけない、ってことじゃないかな。
2014年1月30日 7:21 PM | 匿名 |
>ポリシーとか自由とか自己表現とか
群れの中にいてこれを実現できる者こそが、真の優越者のように思います。
強い個体は他人を「利便」化してますしね。
ガキ大将から会社社長まで。
「孤高」についても、
人と関わりながら自分の芯を貫ける
のが本当に気高いことのように思います。
「自分のペースが乱されるようなウザイコトニハカカワリタクナイヨ」と逃避するのが悪いとは言わないけど、
要はそれって、他人との関係を調整する能力に劣ってるということなのに、
それを「孤高」と勘違いしているのは痛い人のように感じます。
2014年1月30日 8:02 PM | 匿名 |
狼のうち、元々伴侶を探している最中が一匹狼だそうで。成る程、末路は独りで朽ちゆくのだな。と膝を打った次第。
心理学や人間科学云々より、動物行動学から現代社会を生きるヒントを探るのも一つでは?と思い至りました。
2014年1月30日 9:57 PM | 1000$ |
7:01様・7:21様へ
群れの中での出来るアピールと群れの外の出来るアピールは意味が違うと思うのです。
群れの構成員に力量があれば群れ全体に恩恵がありますが、孤立者に力量があった所で提携しない限り群れへのメリットはありませんよね?
時として利害が競合すらする。
7:21様へ追記
>群れてる人たちに対して「オマエカコワルイヨ」
私の言いたかった事を書いて下さり感謝します。
本当に伝わってしまうので怖いのです。
8:02様へ
仰る通りです。
本当に優秀な方は群れの中で普通に頭角を現しますものね。
自営業者の私としては、今後もこの点を強く戒めて生きて行きたいと思います
2014年1月30日 9:57 PM | teihen |
>ちなみに底辺が好きなキャラは御堂筋・荒北・手嶋である。
底辺さんらしい好みですよね。 腐とはなせる底辺さんは凄いと思います。 わたしは石御です。
2014年1月30日 10:19 PM | 腐海 |
1000$様へ
動物行動学は的確過ぎて欧州では「魔女狩り」に遭っているそうです。
ドーキンスなんかは一番欧州に必要な人材だと思うのですがね。
腐海様へ
石垣先輩も格好いいですよね。
葛藤しながらも御堂筋のサポートを決意する過程が良かったです。
2014年1月31日 12:08 PM | teihen |
底辺さんは一匹狼で「孤立」しているというよりというより、(表現が適切かわかりませんが)「フーテンの寅さん」をイメージしたほうが近い感じがするなあ。
人といつだってコミュニケーションとれるけど、どこかに縛られるのは苦手な感じ。
旅人が行く先々の土地で「旅人の自分は有能で、あなた方は無能だから定住してるんだ」という態度をとったら、不利になるのは旅人の方に決まってる。
旅人が立ち寄った村に何か交渉をもちかけるとしたら、
「自分はよそ者ですが」という遠慮がちな態度があってはじめて聞く耳を持ってもらえるのだと思う。
2014年1月31日 12:51 PM | 匿名 |
底辺君は孤高の印象だな
2014年2月1日 9:57 AM | 匿名 |
12:51様へ
旅人の例は的確だと感じます。
立場の弱い者は実力の有無に関わらず謙虚な態度を取るべきですね。
9:57様へ
誠に遺憾ながら、私は「孤低」です。
2014年2月2日 1:26 PM | teihen |
うわああああああああ!
物ごころがついたときから30年間、
なぜ自分は孤立しがちなのだろうと思ってたけど
その理由がこの記事でわかってしまった。
自分が高邁な人物であるために周りがカスに見えて孤立するのだなと思っていたけど
やっぱり自分が劣っていただけなのかwwwww
すげーわかる!
だからこのサイトにはまったのか・・・
2014年2月13日 3:48 PM | 特命 |
特命様
自分でもこのエントリーは言葉がキツすぎたと考えております。
どうか必要以上に気に病まない様にお願いしますね。
2014年2月13日 4:19 PM | teihen |
的確に自分の事を言い当てられたなあ。いつか誰かに言われるとは思ってたが、画面の向こうの人に言われるとは思ってなかったです。
すっきりしました。ありがとう。
2014年9月28日 12:51 PM | 田舎の大学生 |
田舎の大学生様へ
月が貴方に微笑まみますように。
2014年9月28日 9:32 PM | teihen |
狼について誤解されている点があるので指摘致します。
>>虎や熊ほど強い訳ではないので、狩りと言っても幼い獣や病気の獣を集中して狙う。
これは違いますね、狼の群れの生態系地位は虎や熊を凌ぐ事も全く珍しいことではありません。あなたは同じイヌ科動物であるドールの群れがベンガル虎を食い殺した例をご存知でしょうか?ドールの体格は北方産狼の3分の1程度この事例はドールが22頭で雄虎を集中攻撃して殺した例ですが
同じイヌ科である狼はドールの三倍ほどの戦闘力を持っているでしょう、狼の群れは通常4-8頭ですがその数でも虎などから十分生態系地位を維持できます
あと狼は大体は一匹狼を経験します。勿論群れに残る個体も居ますが、劣っているから一匹狼というのはあまりにも誤解されています。年老いた個体は群れから追い出されますが
狩りの成功率については色々言われているので10%とは言い切れませんし、虎の狩り成功率は五パーセントです。
あと弱ってる個体狙うのはリスクをさけるためであり健康的なバイソンを狩る事もありますよ
かなり誤解されてるのでコメントしました
2014年11月14日 6:55 PM | yumal |
ネットに書いてある情報は嘘が多いので改めて言いますが、「オオカミは大規模な群れを成す」この時点で大間違いですよ、ネットじゃ15頭の群れを作るとかありますが
実際10頭以上の狼の群れなんてそんな居ませんよ
普通は4ー8頭程度で家族で暮らしたまに部外者を群れに招く程度です。大規模な群れと言うよりは小規模の方が正しいと思います。
あと弱いから大規模な群れを成すならライオンなんて狼より巨大な群れを作りますよ
2014年11月14日 7:08 PM | yumal |
あと一つ申し上げると、狼が主に棲息するのは基本極寒の地つまり極地付近です。そこにはライオンが棲息するサバンナのように手頃なサイズの獲物なんて早々居ませんなのでバイソンやヘラジカなどの強敵を倒すしかないのです
そんなサバンナより遥かに厳しい環境で暮らす狼だからこそ上下関係が厳しく魚や果物を食べれる雑食性や持久力を手に入れたのです。そのような差を考慮しないで数字に騙されては駄目ですよ
その証拠にサバンナに暮らす同じイヌ科であるリカオンの狩り成功率は80%以上と言われます。これは手頃なサイズの獲物に満ち溢れている証拠です。
ライオンが群れを維持出来るのもサバンナのおかげなのです
2014年11月18日 8:33 PM | yumal |
群れなきゃ何もできないから群れる
群れた方が、効率が良いから群れる
では、全然違うがな
そもそも、狼の特性を人間にそのまま持ってくるのは無理がある
狼と違って、とんでもなく優秀で、そこら辺の人間とは比較にならないほど有能なのに、一人で生きてる者が人間の方には多数いる
例えば、億トレーダーとかな
狼社会と違って、人間社会で孤立してる=劣ってる
は成り立たないよ
2016年11月4日 4:20 AM | Name * |
↑の方に先に言われたが、人間社会において孤立してる=劣等者なんて説は全くのナンセンスで、あまりに現実を知らん人間の意見。むしろ逆のケースこそ多々あるもの。少々期待しながら読んだのだが、これほど説得力のない話が見られるとは思っていなかった。
2016年11月4日 4:50 PM | Name * |
狼の生態について間違いが多すぎる
狩りの成功率はだいたいライオン25%、トラ10%、狼20%
成功率1割でどうやって群れを維持するのですか?
一匹狼なら可能ですが(一匹狼は10%位といわれている)
それと今まで狼の群れは争って地位を得た厳格な縦社会だという間違った説が信じられてきましたが(人間が適当に捕まえてきた狼を一緒くたに閉じ込めて観察するという間違った方法で観察した為こうなりました)
最新の研究でわかったことは狼の群れは両親と子供達という血縁集団で、家族単位で行動し必要に応じて作業を分担し、成長した子供は親の群れから離れ一匹狼として放浪する
放浪中、違う群れの縄張りに侵入すると追い払われるか最悪殺される場合がある
一匹狼は狩りの成功率が群れの時より低くなる為、頭を使って狩りをすることをここで学んでいく
そして同じような一匹狼の配偶者を見つけて新しい群れ(家族)を作る
親元に残る狼もいてこの場合は子供が年をとった親の面倒をみる
一匹狼はアウトローでも集団からはじかれた除け者でもなく、単に親から独り立ちして新しい自分の場所を探す、自分の力で自分の世界を作ろうとする者のことではないでしょうか
2017年10月28日 2:13 AM | Name * |
気が弱い人の生き残り方 ttp://izakitext.blog.fc2.com/
2018年4月14日 7:19 PM | Name * |
文はちゃんと読んだほうがいい、絶滅した日本狼の事を言っているのに、極地の今も生息している大型の狼の事を答えておられる。
それはそうと極致の狼についてよく纏まった文で面白かったです。でかい狼かわいいよね。
2018年6月13日 2:27 PM | ed |
結局狼も血縁原理で動いているのか…
2018年10月5日 1:00 AM | Name * |