ニートが気付くべき自身の保有資産について

無題


貴族とニートの違いは、多くのニートはニートし続ける程の資産を親が持っていない事である。

その点さえ忘れなければ、貴方は勝ちに行ける。

 

 

貴族子弟の苦悩

 

中世では洋の東西を問わず、貴族が農奴を働かせて自身は働かずに生活していた。

戦争が起これば貴族も参戦しその数%が没落したし、平和が続けば存在価値がデフレして減知された。

 

だが基本的には、富裕者の特権とは「そうでない者に比べて働かずに済む権利」なので、貴族は時間を持て余したし、

平時における部屋住みの三男坊・四男坊の鬱屈は我々の想像を絶したに違いない。

 

現代日本のニートも、歴史を俯瞰で見れば部屋住みの三男坊と大して変わらない。

かつての、

『一族の庇護下でそれなりの暮らしが出来ているが、高い家柄がネックになって卑賎仕事は出来ない。』

と云う部屋住み貴族の悩みが、『家柄』『学歴・地域性』に置き換えれば、現代ニートの煩悶そのものとなるのである。

 

底辺の元にはニートからの相談が多いし、平安時代の漫画(百合源氏の事)を描く過程で有閑階級の苦悩もそれなりに見えて来た。

そういう経緯もあり、今回のエントリーでは、現代の貴族階級であるニートがその特性・境遇を活用する方法を記す。

 

 

 

働かないのではない、働けないのである

 

 

「怠け者だからニートになる」

と云うのは、間違った分析である。

各々にとってペイしないから働かないのである。

なまじ高等教育を受けてしまうと、数学が出来なかった者でさえそれなりの損得勘定は出来るようになってしまうし、なまじ程度の高い環境で育ってしまうと、自分より程度の低い人間の指揮下に入る事に絶望的なストレスが生じてしまう。

ニートが働かないのは、働く事が損害だからである。

 

部品としての貴方は原価が高くなりすぎて、貴方を組み込める機械が世の中にはなくなってしまったのである。

この様な構造の悩みを、中世の貴族子弟も抱えていた。

 

 

 

 貴族子弟はこうやって凌いだ

 

と言っても、大した事はしていない。

彼らは、

 

1、身体の頑健な者は武芸・スポーツに勤しみ

2、好学な者は学問に打ち込んだ

3、その文明圏毎のサロン芸(美食や恋愛も含めて)を身に付けた

 

以上の3つを軸とした活動をしていた。

「何だ、そんな事は知っている」

と貴方は思うかも知れない。

だが、上に挙げた3点は非常に合理的な立ち回りなのである。

 

まず、1の武芸のメリットについて。

・身体を鍛えるのに大した元手は掛らない  (低コスト)

・古今東西、鍛えられた肉体は畏怖好感を持たれる (対人関係上のメリット)

・士官や傭兵隊長としての訓練を兼ねている  (職業訓練)

の3つが挙げられる。

加えて、武芸・スポーツは才能もさることながら、訓練への総投下時間が成果を作用する。

故に貴族やニートにとっては有利な分野なのである。

 

 

学芸のメリットもスポーツ同様である。

コストは分野によっては掛るが、高コストな学問はパトロンの得やすさもあるのでトントンかも知れない。

(カネやカネを引っ張る才覚の無い人間は数学でもやるべき。 但し学術への才覚は一番求められるが)

それに賢い人間は馬鹿より尊重されるし、何より学問に社会的ニーズがあれば席が用意される。

 

 

文明圏毎のサロン芸を身に着ける。

これが一番重要である。

サロン芸とは、貴族教育の一環としてその子弟に施された連歌やダンス等を云う。

何故これが重要かと言えば、階級の『共通言語』を身に着ける事こそが、下の階級への転落を防ぐ保険となるからである。

 

 

これらを複合的に身に着ける事によって、嫡男に生まれなかった者でも、何とか面目を施す事が出来たのである。

(無論、上手く立ち回れずに没落したり窮死した者は腐る程存在する)

ニートで境遇に満足していない者は、この貴族子弟の立ち回りを模倣してみる事を推奨する。

 

 

 

膨大な時間こそが貴方の財産

 

 

ニートの利点は時間が余っている事である。

逆に言えば、時間を有効活用出来ていない。

故に、外で働く気が湧かない者は、昔の貴族の様に時間を掛けなければ習得できない技芸と、その技芸を起点とした人脈を作る事を心掛けるべきである。

要は時間を小銭に変換するのではなく、時間をスキル・人脈・知名度に変換する作業を行うべきである、と云う趣旨の話であった。

 

 

貴方に自覚があるのか否かは解らないが、その膨大な余剰時間は絶対的なアドバンテージである。

後は効率良く無為の時を価値に変換すれば良いだけなのだ。

どうしても行動指針が解らないなら相談に乗る。

 


 


About the author /


19件のコメント

  1. 1000$

    「で、君はゴルフをせんのかね」

    と、方々で聞かれた私です。
    これがサロン芸か(ボールを長靴下にいれて振り回しつつ)。

  2. 大和桜

    ニートは貴族ってこと?

  3. 匿名

    働くことが損害なら、勉強や訓練に割く時間も損害になるのでは?一定の「行動力」があるニートが前提だなーと思いました。

  4. 匿名

    >ニートが働かないのは、働く事が損害だから

    これは慧眼
    善悪ではなく、コストとベネフィットからニート問題を考えれば解決策も見えてくるというわけですな

  5. 匿名

    要するに頑張れってことだろ?
    それが出来ないからニートなんだよ、なめんな

  6. 多那

    こういう記事書くってことは高学歴な方のニート相談が多いのかな。

    「働かないのではない、働けないのである」の部分でニートが自発的に働いてないみたいな書き方しておられるようですが、
    例えば貴族が農奴と同じ仕事をさせてくれと来ても、できないしさせられないのと同じように、現代においても雇う側もまたペイしないからこそニートを雇わないのではないかと感じています。仕事の能力は別にしても、サラリーマン的にはニートを雇うというのはリスクですから。

  7. ed

    よくわかる、漫画業界で怠惰を貪っているのですが、周りのプロ漫画家の出自を見ると実家がド貧乏の人はまず居ません。
    一発逆転を狙う人も居るでしょうが、描き出して見るとそのメンドクサさと技術の習得難易度にすぐ割が合わないと気づくからだと思います。

  8. teihen

    1000$様へ

    もしもそのサロンに価値があると感じていたなら、今頃貴方の趣味はゴルフになっていたと思います。
    今、ゴルフボールにブラックジャック程度の価値しか見いだせないと云う事は、そのサロンは…



    大和桜様

    生活設計がかつての貴族と重複している部分が多いので活用しましょう、
    と云う事です。



    10:42様へ

    それは各々のコスト次第です。
    年収1000万を前提に育てられた人間が年収500万で働くのは500万円の損害ですが、年収300万円を前提に育てられた人間が年収500万円の仕事にありつければ200万円の+です。
    掛っている原価が人によって違う、と云う点のみ認識していれば、大抵の解は解けます。



    10:46様へ

    はい、ですので。
    今後生き残れる家は、「身の程」を弁え出来る範囲で工夫を凝らす家だと思うのです。



    12:23様へ

    違います。
    「まずはコスト計算をして下さい」
    と云う趣旨です。
    頑張る頑張らない、働く働かないは二義的な話です



    多那様へ

    仰る通りで、私に相談を下さる方は比較的高学歴な方が多いです。
    そして、貴族は使い物にならないからこそ、貴族芸と人脈を身に着けざるを得ないのです。



    ed様へ

    芸術って余暇・余力から生まれる物ですしね。
    余談ながら、私が先日刊行した漫画はツールで描いた物です。

  9. 匿名

    漫画家に実家がド貧乏なひとはいないかもしれないけど、
    お笑い芸人にはけっこういるイメージがあるなあ。
    そういうひとは生活費にかかるコストがもともと低い前提だから、売れるまで苦労しても、ペイするってことですかね?
    (異性に食わしてもらってる人も少なくないですが)
    ただし、「自分の生活のことだけ考えてればいい」貧乏人に限りますよね

    それこそ、次長・課長の河本氏のように、親が生活保護なら、売れないうちも親の心配なく自分の芸にうちこめるでしょうけど。
    あと、ド貧乏な人は逆に「世間並み」を気にしないから、就職すべきだ、みたいな価値観をもたなくてすむからかな。
    自由な貧乏人と、生活にがんじがらめになっている貧乏人がいますね。。。

  10. 1000$

    直接金にするのがはばかれるのと、ゴルフより老人が多いサロンなんだよな。
    市議立候補が顔売りにくるぐらいで。

    小沢イチローじゃないが碁とか、でなきゃ将棋とか。
    逆に俳句はかなり限定的になっております(息あるのはビックリでした)。

    あ、若手向けにサロン芸を磨く講習会でもやりゃいけるか。

  11. teihen

    1:32様へ

    お金もそうなんですけど、家族的名声と云う負債があるかないかが大きいのです。
    例えば乞食の息子が芸人になっても親から責められませんけど、公家の息子が芸人になったら勘当されかねないでしょう?
    実は、この面からも就業機会は平等ではないのです。
    問題は、「卑賎仕事しか存在しない社会になったらどうする?」と云う点に社会が真剣に向き合えていない点なのです。


    1000$様へ

    「で、君はゴルフせんのかね?」
    には、
    「君と会話したいので共有出来るコミニュケーションツールが欲しい」
    と云う意味もありますからね。

    要は、その真の意図を我々世代がどこまで汲み取り、無ければ無いで如何に代替ツールを提示出来るか、なのではないでしょうか?

  12. 匿名

    〉家族的名声という負債

    自分は無宗教ですけど、キリストの「貧しい者は幸いである」という言葉を思い出しました。
    底辺さんのおっしゃる「資産と負債」の考え方に似てるのかなと。

    大事なことはみんな、昔の人の残した言葉の中にあるのですね。

  13. teihen

    生育期の資産状況を生前、社会に出てからの職業選択を死後、と捉えると成り立つのかも知れません。

    ですが勿論、現代ではカネが必要なので、積極的に稼ぎに行ってください。

  14. 匿名

    〉生育期の資産状況を生前、社会に出てからの職業選択を死後、と捉えると成り立つのかも知れません。

    そうそう、これが言いたかったのです。
    言葉足らずですみません。

    知人が「貧しい者は幸いである」の言葉を挙げて、
    (この人もキリスト教徒ではないですが)

    婚活中の女性には年収その他の点で、
    相手に条件をもとめてなかなか結婚しない人もいるけど、
    そこまで条件揃わなくても、「結婚してしまえば」いざという時寡婦控除もつくし、
    老後に年金もらうときも扶養に入ってなければ二人分もらえるし、
    精神的な安定感という意味でもいいのに、
    年収高い生活じゃないと駄目だと思ってる女性は損をしてないか?

    と言っていて。
    この人は20代の男性ですが、
    「寡婦控除は子供の有無問わず貰えるから、
    対象になる人で知らない人が周囲にいたら教えてあげるといいですよ、と。

    貧しい者は幸いである、とはそういう、「高い条件が当たり前だと思わない人の方が幸せを掴みやすいよ、

    という意味かと思っていました(笑)

  15. 匿名

    高学歴ニートの方が望んでいるようなホワイトカラー仕事では(勝手に望んでいると決め込んでしまいますが、、。)どうしても今の時代高い対人能力が必要になってきてしまいます。この対人能力はリクルートが就活生に説明するような綺麗ごとなコミュニケーション能力ではなく、底辺様がおっしゃられるような喧嘩が強いとかモテるような外見であることが重要になってきてしまうため勉強みたいな努力すれば解決できる能力ではないです。特に女性にモテず女性の扱いを知らない方は特別な位秀でたものを持っていないとどうしても足元を掬われてしまいます。生物として強いとか弱いということに目を逸らし勉強を頑張りさえすればある程度ペイされる時代は昭和の皆ダサい恰好をしていたころまでで終わっています。理不尽ですがこれが現実です。

  16. じょい

    貴族でも没落して、それでも生きてく為には賎業に就かなくてはならないだろうね。

    千万つぎ込んで300万しか得られない職業しか就けないとしたら、つぎ込んだ千万が失敗だったってこと。
    投資の目論見が外れたということ。

    あきらめて300万で手を打って再起をかけるのが損切り。
    さらに時間をつぎ込んで貴族スキルを身につける投資をするのがナンピン。
    ナンピンしても上がるかどうか。

    そもそもナンピンするには現金が残ってないといけません。
    資産は売らなければ現金になりません。

    しかし、ニートの、これまでの運用を見るに、そのナンピンが「下手なナンピン休むに似たり」となる可能性が非常に高い。

    私がニートに相談されたら、
    ボロ株抱えて餓死するよりは、損切りするべきだと
    本当にそのニートのことを思えば、
    アドヴァイスします。

  17. teihen

    1:36様へ

    私はキリスト教に疎いのですが、
    「高い条件が当たり前だと思わない人の方が幸せを掴みやすいよ」
    この一言は現代ライフハックの本質を突いていると感じました。



    9:54様へ

    産業革命以降、付加価値とされていた要素に価値が付きにくくなりましたものね。
    これからは今まで以上に、単純なスペック勝負で人生が決する時代になるのでしょう。



    じょい様へ

    しかし、ニートが株だとすれば株主は親・・・
    そして親からみた損切りとは・・・
    怖いですなあ。

  18. じょい

    それ、損切りじゃ無なくて倒産w。

    株:管理ポスト入り>ある日売買停止。
    ニート:引きこもり部屋入り>ある日突然ぶら下がり。怖いわ!

    もしくは、損切り=玉外し=家から追い出し?

    ニートし続けることが出来る資産とは、配当とか家賃とか金を産む資産ですね。
    宝石や美術品とか現金では、使ったらおしまいです。

    身に付けるスキルは利回りのあるものでないとニートでいられません。
    それはすなわち、存在自体が投げ銭を受けることができること。
    スキルを使って稼ぐということは、働くということですから、これはもはやニートではありません。

  19. teihen

    じょい様へ

    ニートはその持ち時間をスキル以外にコンテンツや知名度に変換する事だけを考えていればいいと思います。
    変換に成功するまではニート、変換後は「何者か」。
    そう捉えるのが、一番合理的なのではないでしょうか?

あなたのコメントを投稿

メールアドレスは表示されません。*(アスタリスク)は入力必須項目です。