スマホアプリが消滅する理由

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底辺は前回のエントリー、「スマホアプリの普及から学ぶ二極化世界の構造と底辺からの脱却方法について」の中で

 

理由は、近年の技術進歩の速度を鑑みれば、底辺がスマホ化するよりも先にスマホが底辺化してくれるに決まっているからである。

 

と書いたり、私的な往還の中で「アプリなんかそのうち無くなるでしょう。」と発言したりしているので、知人から詳細な解説を求められた。

 

 

 

「アプリは陳腐化して上位互換の概念が生まれるでしょう」との事ですが、
スマホの操作性が上がってスマホ(ウェアラブル端末)からのコンテンツのアップロードが
容易になった世界を想像すれば良いということでしょうか。
だとしてもどのような世界になるのか想像できません。
もしよろしければブログで解説いただけないでしょうか。

 

との事である。

その方には特に恩義を受けているので、底辺なりの見解を記事化する。

一分の報恩にでもなれば嬉しい。

 

 

 

 

IT革命とプラットホーム商法について

 

このブログでは何度か解説したが、IT革命の本質は仲介コストの排除と知識・情報の拡散加速である。

ジャンルによっては問屋・店舗を通さずに売買が成立してしまったし、多くの有料知識・情報が無料拡散されてしまった。

(これは善でも悪でもない。 単なる環境の変化である。 同朋諸君、適応しよう。)

アマゾンやアップルのビジネスモデルは、囲い込みを前提としたプラットホーム商法である。

ジョブス辺りは内心理解していたであろう事だが、「囲い込み」の手法はIT革命の本質とは対極にある。

故に、長くない。

 

 

そもそも搾取を前提とした利益の最大化を目論むユダヤ・アングロサクソン商法と、

現状進行中のIT革命(無料化・シェア化)の相性はそこまで良くない。

アップル社等が市場を囲い込むなら今が絶好の好機なのだが、彼らが手に入れる事が出来るのはたかだか莫大なマネーのみであり、

来までは手に入れる事は出来ないだろう。

何故なら株主達の興味が、未来ではなくマネーにあるからである。

 

 

今後もプラットフォーム企業は、訴訟リスクを避け売り上げの前年度対比を上げる為に、

プラットフォームを抑圧的で強欲なものに変え続けて行く。

そして、多くのインフラが滅びる時がそうであった様に、ユーザーが持つ我慢と惰性の損益分岐点が逆転した時にプラットフォームは投げ捨てられる。

 

 

 

プラットホームなるコスト

 

 

例えば、本を買うのにアマゾンを通すのは仲介コストである。

アプリ製作者がアップルの審査に合わせるのも一種の仲介コストである。

 

当然、ユーザーやクリエイター(未来ではこの二つが融合する)はアップルやアマゾンを通さない道を模索する。

本屋に買いに行く手間を惜しんだ者達がアマゾンを「発見」したようにである。

 

スマートフォンはweb化する。

これは誰でも思い至る未来である。

何故なら、スマホ画面とPC画面が異なる事自体が不便だからである。

誰かが、差別化や売名や業務命令遵守の為にスマホをweb化する。

現在のスマホ環境は底辺が愛用しているガラケーのような ポジションに落ち着く。

どれだけスマホを愛用している人間でも、この程度がデバイスの完成系だとは思っていない筈である。

この業界は潤沢な資本と膨大な人員を抱えているので、底辺の予想よりも早く現在のスマホは陳腐化させられる。

これが、底辺が「スマホアプリが消滅する」と考える理由である。

 

「アプリ」と云う与えられた環境で競い合う時代は去り、

クリエイター達は本質的なアウトプット内容で戦いを強いられるようになる。

ユーザーはプラットフォーム毎の様式や規制に興味がないからである。

(ユーザーは企業にセキュリティ責任のみを要求し、今後は流出訴訟はもっと苛烈化するであろう

 

 

 

世界はどうなるのか

 

>だとしてもどのような世界になるのか想像できません。

 

単にSF小説で描かれている光景が一部で出現し、広がり続けるだけである。

人々が最小限の移動コスト・仲介コストで情報・知識を活用する反面、個々には大学院卒業レベル以上の専門性が要求され、

無能者は今以上にインフラコントロール者の地位にしがみつき悪用を試みる。  

(現状と星新一の世界の真ん中あたりの社会が出来る)

1984で描かれたような賎民階級が世界各国で自然制定され、市民であるより賎民である方が苦悩の少ない時代になる。

(サッカーや麻薬やポルノや喧嘩や地元の祭礼に熱狂する方が、世界如きと直結するよりも楽しいに決まっている)

残念ながら大半のアプリ製作者は「市民」身分に落され、マネタイズに成功した者だけが牧歌的な未来を享受出来る。

 

 

 

 

 

スティーブの遺産

 

 

『海軍に入るくらいなら、海賊になったほうがいい』    by スティーブ・ジョブス

 

 

↑  素晴らしい。  

貴方は前時代を代表する偉人である。

加えて、遺した積荷はあまりに魅力的である。

何より、厄介なキャプテン・ジョブスはもう死んだ。

 

 

 


 


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11件のコメント

  1. アマカナタ

    >>何より、厄介なキャプテン・ジョブスはもう死んだ。
    という最後のフレーズがかっこいいですね。ジョブズ亡き後の新作iPhoneには驚きが無いので、なおさら彼の死を実感します。

  2. a.o

    内容がいまいちピンとこなかったのですが、
    ホームページが無料サーバとWordPressで誰でも制作できるようになったように
    将来はプラットフォームが誰でもほぼ無料で立てられるようになるのかなと思いました。

    そうすると訪れる将来は、
    ・クリエイターはAmazonなどの仲介サイトを介さずに個人サイトから直接販売するようになる
    ・ユーザーは逆にクリエイターから直接購入するようになる
    のではないかと思うのですが、この場合、
    ・クリエイターとその作品の数が多すぎてユーザーが何を選べばいいか分からなくなる
    ため、
    ・まとめサイト的なものが誕生し、それが既存のプラットフォームに取って代わる
    だけのような気がしました。
    さらにクレジットカードでの支払いまで考慮すると、クレジット情報を一回一回入力するのは手間なので、やはり何らかのプラットフォームが必要な気が…

    「残念ながら大半のアプリ製作者は「市民」身分に落され、マネタイズに成功した者だけが牧歌的な未来を享受出来る」
    というのは同意です。というか既にそうなっている?

  3. モロ

    海賊度に限っては底辺君はジョブスに勝ってると思う。

  4. 1000$

    もうすでに「まとめのまとめ」は多く存在していますしね。
    プラットフォームといえばソニーが独自企画で首をしめ、他企業は倒すに至らぬ電器業界を思い出します。
    アップルほど熱烈な信者は少ないイメージですね。

    現代の黒髭、キャプテン・ジョブスの遺産を探せ!
    さぁ、僕と一緒にニュープロビデンスで海賊になろう!ヨーソロー

    これ書いてて思ったのですが、現代企業って海賊とそう変わらないのかもしれません。
    ロバーツの掟すらも守らない(実質守らせない)のが多いですが。

  5. 匿名

    底辺先生は何故そこまでSF小説をそこまで意識されておられるのですか?
    先生の教養からすれば意識するような対象ではないと感じるのですが。

  6. teihen

    アマカナタ様

    御無沙汰しております。
    事業は一人の天才が産み出すものですからね。
    余程、変な事をしない限り創設メンバーの遺産は5年は持つと思います。



    a.o様

    プラットフォームはユーザーにとって手段であって目的ではないのです。
    もしも彼らが「大衆の利便の為の道具」に徹する事が出来れば天下は長続きするでしょう。
    ただ、株主の思惑はプラットフォームとは対極の位置にあるだけの話ですので。

    >というか既にそうなっている?

    もう既にそうなっていると私は感じております。



    モロ様へ

    もう少し蛮性を増してみる予定です。



    1000$様へ

    資本家同士は海賊よりも熱い絆で結ばれております。
    労働者が資本家を敵でないように錯覚している現状が異常なだけです。



    8:02様へ

    過去の人間が予想した未来もまた歴史の一部だからです。
    星新一もアシモフも私にとっては一種の史書です。

  7. 匿名

    「1984」とか「未来世紀ブラジル」のような未来を予想しているのでしょうか底辺氏は

  8. しゅうまい

    貨幣の本質は、信用ですよね。
    マネタイズといのは信用させることに成功したという解釈でもいいのかな?

    底辺さんは、主観的な劣等感が強くて、それを補償していく能力が以上に高いんじゃないかな。才能ある宗教家のようにある種の劣等感を抱いている人を惹きつける能力が高い。僕の理解できない、いろんな面が底辺さんにはたくさんあるんだろな。なんか凄いけどたまに怖いんですよね。

  9. teihen

    12:32様へ

    民度の向上以外の全ての予言が的中するでしょう。



    しゅうまい様へ

    マネタイズに関しては、元の意味の通り「収益化」で捉えていて下さい。
    私に関しては、凄くも怖くもない平凡で退屈な人間であると認識しております。

  10. 森田表計算

    今回のエントリに関係あるか微妙ですが、、

    フリーライダーが当たり前になる時代に、マネタイズする仕方には、どんなものがありますか?

    例えばミュージシャンは、youtubeで無料配信→ライブで稼ぐ、というのがひとつの流れのようですが。
    他の方法、目算などありましたら、ぜひ。

  11. teihen

    森田表計算様へ

    本編では「IT革命とはコピー・拡散革命である」的な話をしましたが、
    ネット上で拡散可能なテキスト・動画・音声のデータも商品としてはコモディティ化する運命を辿るでしょう。
    ですので、コピー不可能な商品・サービスを提供する事です。

    CDはデータなのでコピー可能ですが、
    ライブは「体験」なのでコピー不可能です。
    その違いを把握し、対応策を編み出した者だけが次のステージに進むことでしょう。

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