【国家戦略特区見聞録】 グローバル創業・雇用創出特区 (福岡県福岡市)


選挙前なので記事化を控えていたが。

先月、福岡県福岡市の創業特区を見学したので、その報告をする。

 

タイトルにも入れたが、国家戦略特区とは第二次安倍内閣が国際競争力の向上を目的に設置した、規制緩和地域を指す。

ここでは敢えて政治的な話はしない。

理由は、このブログの閲覧層がマクロな政策論と無縁の生活(大抵の庶人はそうであるが)を強いられている方を中心としているからである。

 

あくまで、「福岡創業特区ってノマド的に美味しいの?」と云う卑小な切り口でのみ語る。

 

 

特区・福岡市について

 

平たく言えば。

「IT事業や医療事業の立ち上げの規制を緩和しますよ、グローバルですよ。」

と云う昭和世代が好みそうな特例地区に最近指定された街である。

※リベラルな勢力(今の総理大臣とか)がこのような謳い文句を並べる時は、必ずIT・医療従事者の給料が下がり、特定アジア人の流入が増える。

 

散々各所で言い立てられているので掘り下げないが。

 

・家賃が(東京より)安く

・食べ物が美味しく

・空港が近い

 

ので、ノマドの皆様にお奨めなそうである。

この点に異存はない。

見た目だけの不動産コストであれば、福岡は東京よりも安いし。

食品業界で営業をしていた底辺は、福岡の飲食業が如何に激烈かも知っているし。

福岡空港駅は博多駅の隣だった。

 

勿論、福岡市の全てを見た訳ではない。

数日、滞在しただけである。

 

福岡市スタートアップカフェ

 

福岡市中央区の廃小学校(ドーナツ化現象で繁華街程、児童不足が著しい)を利用して「スタートアップカフェ」なる施設が出来たことは聞いていた。

底辺は以前から強い関心を持っており、この施設を見学する為に福岡に出向いた、と言っても過言ではない。

 



 

↑ 御確認出来るだろうか?

廃小学校をそのまま使っている。

1階が一般解放エリア、2階が立ち入り禁止の起業オフィスであった。

2階のオフィスには地元大学のベンチャー研究会も入居しており、産学連携っぽさも感じられた。

図書エリアの受付に外国人(流暢ではない所がポイント)が採用されており、何となく言いたいことは伝わって来た。

 

利用層のレベルも良好で、30代で商社を退職して広告代理店を起ち上げるような人種が集っていた。

(↑ 皮肉ではなく、褒めている。)

交わされている会話のレベルも高かったので、恐らく実際にカネが生まれているのだろう。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑ この手の掲示板は底辺の最も好むスタイルである。

近所に住んでいたら、これを見に行くために、足を延ばしても面白いかも知れない。

 

 

ノマドから見ての必然性

 

しきりに見かけた論調は。

「福岡市は賃貸が東京より10万安い上に、空港が近いのでノマドの皆様にお奨め!」

と云う趣旨のものである。

 

だが、その出張先が東京であるのなら…

間違いなく、東京に住んだ方がクレバーである。

 

名勝が多く、飯も旨いのも事実なのだが…

下積みのうちは、仕事に集中するべきだとは思う。

 

この特区の真意は解雇規制緩和なので、正社員コストを減らしたい新規企業にはメリットがあるのかも知れないが…

予備知識の無い他地域人が九州人を使いこなすのは難しいかも知れない。

(九州人自身が「九州人は屑ばっかりで嫌になるとよ! マトモなのは俺くらいのモンバイ!」とよく言っている)

 

ただ。

現在、特定の本拠を持たずに、賃貸生活をしているノマドの方がおられるのであれば。

福岡に居を構えるのも面白いかも知れない。

また。

九州北部の方であれば、福岡を拠点することも有意義だろう。

 

小規模創業について

 

個人レベルの小規模創業ならば、簡単な現場仕事からのスタートで構わないと思う。

(それが出来ない方の逃げ道としてのIT起業も準推奨)

今の環境がそこまで劣悪でないのなら、無理に他府県に移住する必然性は薄い。

大抵の場合、手持ちのカードを精査した方が起業の成功確率は上がる。

 

少なくとも。

特区に行ったからと云う理由で起業の成功率は劇的には向上しない。

(そこに集うような人種と積極的に親交を結ぶ事によって、劇的に人間性が化学変化を起こすケースはある)

 

底辺は可能な範囲で諸国を回ってみたが。

離島山村でも稼ぐ人は普通に年収2000万円位は稼いでいるし、シリコンバレーやシティやドバイにも貧乏人は存在する。

一つだけハッキリしているのは、現代は昔以上に社会が階層分けされているので、

「その土地に居住しているから、その土地の富者賢人と縁が持てる」

と云う考え方は現実的でなくなって来ている。

 

福岡の賢人と交わりたいのであれば、福岡に行く以上に

その賢人と交わるに値する人間になった方が早いだろう。

(釈迦とか孔子がそれっぽいコメントを既に遺している筈である。)

 

 

ただ、創業特区ネタは強い関心を示す方も居られるので、近場の方は一通りチェックしておいて損はない。

(底辺も幾人かの方に、語る事を強いられた。)

 

やや懐疑的に描写した福岡特区だが、底辺はこの取り組みには高い関心を持っている。

あくまで疑念を持っているのは「ノマドの天国」的な論調に対してである。

※あながち、それは外れではないのだが。

 

ニートギルドを起ち上げたからといって、リモート性のみに信仰を持っている訳ではない。

国家の隆盛には一つでも多くのルートが必要であり、その一つとして『特区』と云う考え方は有効性が高い。

今後も推移を見守りたい。

 


 

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6件のコメント

  1. Name *

    喧伝されている部分に関しては眉唾で聞くべきだというのがなんとなくわかりますね…


    自身が価値を持つことは前提として、優秀かもしれない方と知り合え、ビジネスできる確率が高まるのであれば、行く選択肢も十分考えられますね。
    今回も価値ある情報、ありがとうございます。

  2. teihen

    4:51様へ

    ご感想ありがとうございます。
    本来、こういった情報こそマスコミが掘り下げるべきだとは思うのですが。
    今後も、この問題はウォッチしていきます。

  3. nyandan

    福岡の地元民です。
    元々物騒な町だったため、一昔前は様々な賃貸物件に店子が入らずに困窮した大家が沢山でたそうで、特に北九州地区ではひどく、今でも店舗の家賃に安いところなら月額一万円の店舗(商店街の中心部)すらあります。

    やり手の独立系の飲み屋の中には、商店街のど真ん中(一年目は格安な家賃で二年目から高くなるところ)で一年間集客後に、更に安い家賃の場所にうつりながら、収益率を上げて行く人達がいますね。

    そのため、飲み屋に限らず、雑貨屋やカフェ、デザイナーなど、様々なギルドの様な人がここ1〜2年は多く集まり、同じような感じで市街地に徐々に拡散してりような感じです。

    特に顕著なのは糸島地区で、今では北部九州では最も熱いギルド地域になりつつありますね。

    政治家がどのような思いの特区を目指したかは知りませんが、少なくとも今の福岡の良い面は、様々な人が集まりやすいことです。

    よって、底辺様が指摘する個人のレベルアップは単に福岡に住むだけ以上に必要なこととも思えます。

    物理的要因の低コストでの生活と店舗があることは追い風の一員ですね。

    そのため、様々な人(外国人を含む)と交わり安い環境にあるのは確かとも思います。

  4. teihen

    nyandan様へ

    補足して頂けて感謝しております。
    実は私も治安に対して強い不安を持っておりました。
    行政が人口を密集させつつ秩序維持を疎かにするのは、低賃金地帯を作る為のセオリーだからです。

    このエントリーは創業特区に対して懐疑的な論調だったので、読まれていて愉快では無かったと思います。
    今後もウォッチして行きますので、更なる長所を見つけた時は紹介させて頂きます。

    あの盛況が労働者の皆様に還元されることを切に願っております。

    御繁栄を!

  5. smoto

    経済特区とノマドはあまり関係ないような。。

    土地が安い、税金が安い、人件費が安いと
    有利な産業なら経済特区は有効だと思いますが、
    ITノマドにはあまり関係があるとは思えないです。

    ネット環境もパソコンもどこでも手に入ってしまいますし、
    ノマドをこの地域に集めるぞ、
    という最初の構想が無理な気がします。

    ノマドは経済特区でコストカットを活かすビジネスではなく
    能力勝負、人材の力やアイデアがキモなので
    同業他社、異業種の人間と上手く知り合って
    情報交換をしたりすることで化学反応が起きて
    別のビジネスができることが大事だと思います。

    結局優秀な人材の集まる場所に行ったほうが良いと思うので
    福岡よりも人が少ない九州の地方の人が
    この福岡の創業特区に行くのは良いと思います。

    が、それなら東京に行ったほうが良いと思います。

    穿った見方をすれば
    ゴールドラッシュのときに金を掘りに来た人相手に
    ツルハシとジーンズを販売した人のように、
    特区でビジネスを起こすより
    この特区に来る人相手に商品やサービスを売る
    商売をしたほうがいいのかもしれないと思いました。

  6. teihen

    smoto様へ

    私も御意見に賛成です。
    人材を集める、というよりは人手を集めている印象を受けました。
    (そして、トップの人材は治安の悪い土地には来ないです。)

    勿論、私の見落としている利点は数多くあると思うのですが、
    数十万円の節約の為に拠点を変える必要はあまり感じませんでした。

    ツルハシビジネスに関しては、東京の方が好ましいかも知れませんね。

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